ジェイテクトが小型トラック用トルセンの量産を開始

ジェイテクトは8月22日、トルク感応型LSD「トルセン」の小型トラック用製品を開発し、量産を開始したと発表した。

ジェイテクトのトルク感応型LSD トルセンは、左右輪のトルク配分の最適化を行う「タイプ-B」と四輪駆動車の前後輪のトルク配分の最適化を行う「タイプ-C」が現在の主な量産品。タイプ-Bは1995年から量産が開始され、200万台の量産実績を誇り、現在ではFRスポーツ車に搭載され、高い評価を得ている。

新製品は、従前のタイプ-Bに対しプラネットギヤセットを5セットから6セットに増やし、ワッシャ部分にDLC(Diamond-like Carbon)加工を施すことで、高強度、高耐久性を実現。さらに、サイドギヤを分割しヘルカリスプライン構造とすることで性能を高めている。

現在、新興国での小型トラックは高積載や泥濘路での走行など、高負荷環境下で使われることが多く、この使用環境への対応が求められている。新製品は日野自動車がインドネシアで販売する「HINO 300シリーズ」などの車両に搭載される予定。トルセンの小型トラックでの採用は初となる。