杜の都にも新しい風(マセラティ仙台の谷本ゼネラルマネージャーに話を聞く)《撮影 中込健太郎》

「ここをオープンさせていただいてからはちょうど一年が経ちました」。国道4号線は泉インターの近くに、昨年の夏オープンしたマセラティ仙台。ゼネラルマネージャーの谷本氏にお話を伺った。

「オープン前に、すでにマセラティを愛用してくださっていた方も、私たちの商圏にはいました。しかしその方々のアフターサービスだけでは非常に小さなビジネスになってしまいます。やはりゼロベースで東北地方の皆様にマセラティの魅力を知っていただく。私たちに課せられた使命はそういったところではないでしょうか」

マセラティ仙台が担当する商圏は北は青森県から、秋田県、岩手県、山形県と、そして宮城県。南に位置する福島県からの来客も少なくないそうだ。福島県はマセラティ宇都宮、栃木県のディーラーの管轄だが、福島県は広いので、仙台の方が便利という顧客もいるという。

冬は雪に閉ざされるイメージがある東北だが、「日本海側でなければ、他の地域の皆様が想像されるほどでもないというのが東北の降雪事情です。実は比較的よく納めさせていただいている地域は、降雪量の少ない地域と重なります」。やはり歴史的にGTモデルをメインで手掛けてきたマセラティなので、降雪の多い地域での商売は難しいのだろうか?

しかし谷本氏はこんな風に続ける。「今では『グラントゥーリズモ』以外のモデルではすべて4輪駆動の設定があり、降雪の多い地域で弱いブランドではないと考えます。もっとも日本海側では、4輪駆動であるだけでは走破できないほどの深さに雪が積もります。それでも『レヴァンテ』がラインナップに加わったことで、そうした地域のお客様にも認知が広まっています」。

実際に売れているモデルを伺ったところ「他の地域よりは4輪駆動のSQ4の比率は高い傾向がある」としながらも、『ギブリ』とレヴァンテの標準車が人気だという。

「マセラティを選んでくださるお客様は複数のおクルマを所有されている方も少なくありません。ですので、マセラティ1台にすべてのことを求めなくてもいいのだと思います。多いのはドイツのプレミアムブランドからお乗り換え下さる方です。そして次のクルマとして検討しているクルマをうかがうと、やはりドイツのスポーツカーブランドなどと比較されているお客様は多いです」

マセラティ仙台《撮影 中込健太郎》 マセラティ仙台《撮影 中込健太郎》 マセラティ仙台《撮影 中込健太郎》 マセラティ仙台《撮影 中込健太郎》 マセラティ仙台《撮影 中込健太郎》 マセラティ仙台《撮影 中込健太郎》 マセラティ仙台《撮影 中込健太郎》 マセラティ仙台《撮影 中込健太郎》 マセラティ仙台《撮影 中込健太郎》 マセラティ仙台《撮影 中込健太郎》 マセラティ仙台《撮影 中込健太郎》 マセラティ仙台《撮影 中込健太郎》 マセラティ仙台《撮影 中込健太郎》