#11 ハンニネン(トヨタ)は4位。《写真提供 TOYOTA》

世界ラリー選手権(WRC)第10戦「ラリー・ドイチェランド(ドイツ)」が17〜20日に開催され、トヨタ勢ではユホ・ハンニネンが4位に入って陣営最高位となった。Mスポーツ・フォードのオット・タナクが2勝目をあげている。

高速グラベル(非舗装路)主体の前戦フィンランドで今季2勝目をあげたトヨタ勢は、続いてターマック(舗装路)ラリーのドイツ戦に3台の「ヤリスWRC」で臨んだ。しかし今回は#11 ユホ・ハンニネンの4位が最高という結果に。

前戦で自身初優勝を飾った#12 エサペッカ・ラッピは競技2日目にコースアウトがあって大きく後退、最終結果21位。エース格の#10 ヤリ-マティ・ラトバラもマシントラブルがあるなどして、7位にとどまった。

前戦優勝という結果を受けてのラウンドだっただけに、結果面では残念な印象が強くなるが、様々な路面を相手に戦うWRC、ワークス復帰初年度からそうそういい結果が並ぶほど簡単な世界でないのは当然の話。それに内容面では今回も一定以上の充足感を陣営は得られたようなので、結果はさておき、心強くもあるところだ。

トミ・マキネン代表のコメント
「今回の自分たちのパフォーマンスには満足しています。ユホ(ハンニネン)は週末を通して素晴らしい走りを続け、SS(競技区間)で2度のベストタイムを記録しました。彼には表彰台を争える速さがあったと思います。ヤリ-マティ(ラトバラ)はラリー序盤とても速く、金曜日にトラブルが起こらなければきっと優勝争いに加わることができたでしょう」

「エサペッカ(ラッピ)も最終日、このような難しい条件のターマックラリーを戦えるという自信を深め、大きく成長しました。来年はきっとラリー・ドイチェランドで優勝争いができるはずです。今回はヤリスWRCのパフォーマンスがターマックラリーでも高いレベルにあると自信をもつことができました。今後がとても楽しみです。次戦のスペインでさらに競争力を高めるべく、引き続き改善に努めます」

残り3戦、学びの年のトヨタの戦いはさらに続く。

ドイツ戦を制したのはMスポーツ・フォードの「フィエスタWRC」を駆る#2 オット・タナクで、第7戦イタリアでの自身初優勝以来となる2勝目。2位には今季途中からシトロエンに加入した元VWドライバー、#9 アンドレアス・ミケルセンが入った。

3位は#1 セバスチャン・オジェ(Mスポーツ・フォード)。オジェと#5 ティエリー・ヌービル(ヒュンダイ)は前戦終了段階でドライバーズポイント同点首位の状況だったが、今回ヌービルが無得点に終わったため、オジェは17点のアドバンテージを築くことに成功している。

次戦第11戦はスペイン。少し間隔が開き、10月5〜8日の開催となる。

前回3位、今回4位と、連続して好成績をおさめたハンニネン。《写真提供 TOYOTA》 #10 ラトバラ(トヨタ)は7位。《写真提供 TOYOTA》 #12 ラッピ(トヨタ)は21位。《写真提供 TOYOTA》 #2 タナクがドイツ戦を制した。《写真提供 Red Bull》 優勝したタナク(右。隣はコ・ドライバーのM.ヤルヴェオヤ)。《写真提供 Red Bull》 2位の#9 ミケルセン(シトロエンC3 WRC)。《写真提供 Red Bull》 #1 オジェは今回3位に入り、ドライバーズポイント単独首位に立った。《写真提供 Red Bull》