ICTやAIを活用して観光地の渋滞対策《画像 国土交通省》

国土交通省は、今年度秋から複数の観光地周辺で、ICT(情報技術)・AI(人工知能)を活用した渋滞対策の実験を実施する。

観光地周辺では、地域的・時間的な交通集中による渋滞が発生しており、観光渋滞が観光客の不満事項のトップとなっている。このため、国土交通省では、「観光先進国」の実現に向けて、観光地周辺で広域に発生する渋滞を解消し、回遊性が高く、円滑な移動が可能な魅力ある観光地の創造を進める方針。

今回、ICTやAIなどの革新的な技術を活用し、警察や観光部局とも連携しながら、エリアプライシングを含む交通需要制御などのエリア観光渋滞対策を実験・実装する「観光交通イノベーション地域」を公募する。

受付期間は8月2日から8月21日まで。対象は広域的に渋滞が生じており、今後、観光地周辺でエリアプライシングの導入を検討している地域の市町村・都道府県。

実験ではETC2.0や高度化光ビーコン、AIカメラなどで人や車の動きを収集するほか、AIの分析・予測結果に基づき人や車の流れを最適化する。また、過去の渋滞発生履歴をAIが学習・分析するとともに、交通の変化をAIが判断し渋滞発生を予測する。これらを組み合わせて交通需要マネジメントや信号制御、交通規制、道路空間の再編などで渋滞をなくす。

実験場所として2〜3カ所を選ぶ予定で、9月ごろに選定する。

ICTやAIを活用して観光地の渋滞対策《画像 国土交通省》