東京証券取引所《撮影 高木啓》

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。


2017年8月1日付

●東芝きょう東証2部降格(読売・2面)

●ヤマト、赤字100億円、4〜6月期営業損益、追加残業代計上(朝日・6面)

●エアバッグ破裂、タカタ社員ら不起訴(毎日・25面)

●はとバス人気、五輪へ上昇ムード(産経・20面)

●世界ラリーの日本誘致を(東京・6面)

●上場企業、7割が増益、4〜6月純利益、外需けん引(日経・1面)

●東南アジア3年ぶり高水準、上期の新車販売(日経・11面)

●410円タクシー6%増収、日本交通など「ちょい乗り」効果(日経・14面)

●パナソニック67%増益、4〜6月最終、車載向け部品好調(日経・15面)

●トヨタのスポーツ車開発、レース部門に統合、ノウハウ新車に活用(日経・15面)


ひとくちコメント

きょうから8月だが、猛暑がおさまるどころか、暑い夏はしばらく続く見通しだ。そんな中、全国的に売れているのが「涼しさ」を感じる商品だそうだ。

きょうの朝日が経済面に「猛暑に効く商品、売れ行き上々」とのタイトルで、「扇風機やエアコンに加え、寝具など涼感グッズも好調。飲料各社は相次いで缶チューハイなどを増産している」などと取り上げている。

意外な売れ筋商品では、水分の取りすぎやクーラーをつけたまま寝たりすることで胃腸に負担がかかっている人も多く、下痢止め薬の「正露丸」の売り上げが伸びているというのも興味深い。

もっとも、「涼しさ」を感じる商品を使わないでも、首筋が寒く凍てつく思いでいるのが東芝の経営陣ではないだろうか。その東芝の株式がきょう(8月1日)、東京証券取引所第1部から2部に降格される。大手電機メーカーでは2016年のシャープに次ぐ2例目だそうだ。

2部降格と同時に、東芝株は日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)の対象から除外。年金資産などを運用する金融機関などの投資対象ではなくなり、株価に下落圧力がかかりかねないという。

きょうの各紙が取り上げているが、朝日は「東芝、東証2部に降格、株下落圧力、上場廃止の恐れも」。産経も「東芝、上場廃止に現実味」などと、最悪のシナリオとしては「上場廃止」の恐れもあると指摘している。

東芝は2017年3月期決算で自己資本がマイナスの債務超過になる見通しで、東証の基準に抵触した。来年3月末までに半導体事業を売却して財務を改善したい考えだが、17年3月期決算発表のめども立っていないため、東芝再建の道筋は闇に包まれたままである。