新型シビックと寺谷日本本部長(向かって左)《撮影 池原照雄》

ホンダは7月27日、新型『シビック』を9月29日に発売すると発表した。セダン、5ドアハッチバックおよびスポーツ車「タイプR」の3機種を揃えている。シビックの国内投入は2016年3月まで限定販売していたタイプRを除くと、6年ぶりとなる。

シリーズの販売計画は月間2000台で、ハッチバックが半数、残りはセダンとタイプRが半々と見込んでいる。価格はセダンが265万円台、ハッチバックが280万円台、タイプRが450万円台。いずれもガソリンターボ車で、セダンとハッチバックが1.5リットル、タイプRは専用開発した最高出力320馬力の2.0リットルを搭載している。

変速機はセダンがCVTのみ、ハッチバックはCVTと6速MT、タイプRは6速MTのみ。また、タイプRを除いて安全運転支援技術のホンダセンシングを標準装備している。日本仕様車の生産は、セダンのみが寄居工場(埼玉県寄居町)で、他のモデルは英国工場が担当する。

日本市場で復活した新型シビックは、1972年の初代投入から数えて10代目のモデルだ。15年秋に北米を皮切りに販売を始めたが、北米のみならず中国や欧州など世界的に人気を得ており、日本にも投入することとした。

27日に東京の本社で取材に応じた日本本部長の寺谷公良執行役員は、復活の狙いについて「ホンダらしさと個性を際立たせ、ホンダのブランド価値とイメージを高めていきたい」と語った。とくに20代、30代という若い世代にとってホンダブランドは「最近の売れ筋から軽自動車やミニバンというイメージが強い」(寺谷氏)としており、スポーティさが特徴の新型シビックで「ホンダらしさをアピールしていきたい」と強調した。

27日までの事前受注は6300台に達しており、手応えのある滑り出しとなっている。受注の内訳は50%がハッチバック、残りはセダンとタイプR が各25%という。

寺谷日本本部長《撮影 池原照雄》 新型シビックタイプR《撮影 池原照雄》