ユニチカトレーディングの猛暑対策用繊維を使ったシャツ《撮影 山田清志》

連日猛暑が続く日本列島、その暑さを少しでも和らげるための繊維を「猛暑対策展2017」で紹介したのが、ユニチカトレーディングだ。同社はユニチカの100%子会社で、原糸からテキスタイル、縫製品のあらゆる形態で、企画、提案、生産、供給までを総合的に手がけている。

そんな同社関係者が猛暑対策用の繊維として今回オススメしたのが5種類の繊維。その5種類とは、吸放湿繊維「HYBRA(ハイグラ)」、太陽光遮遮熱クリーニング素材「KoKaGe Max(こかげマックス)」、太陽光遮蔽型クリーニング素材「サラクール」、吸水・発散素材「LUMIACE(ルミエース)」、高吸水拡散性素材「SULUCKY(サラッキー)」だ。

ハイグラは特殊吸水ポリマーをナイロンで被覆した芯鞘複合構造により、吸放湿性のコントロールを可能にし、芯部のポリマーが湿気を吸収・放出するため、表面はさらっとした質感になっている。

こかげマックスは太陽光遮蔽セラミックを高濃度に充填した成分を特殊形状に配置することで、紫外線・可視光線を遮蔽し、UVカット性と透け防止効果を発揮する。サラクールも同様に高濃度の特殊セラミックを繊維内部に練り込むことにより、紫外線・可視光線・赤外線の透過を高レベルで抑制する。

ルミエースは特殊な異形断面の繊維構造で、汗を素早く吸い、肌に不快なベトつきを軽減するうえ、速乾性にも優れている。サラッキーは吸水拡散性素材と高度な製編技術を組み合わせた快適素材で、水分によるベトつき感やムレ感を抑えて、表面をさらさらとした肌触りに保つ。

「なかでも今人気となっているのがハイグラで、ハイパーレスキュー隊のインナーウエアとして使われていたり、SHOEIのヘルメットの一部で内装材として採用されています。ハイグラのシャツを着て一晩寝ると、その効果が分かると思います」と同社関係者はその機能に自信を見せていた。

猛暑対策展2017は19〜21日に東京ビッグサイトで開催、主催は一般社団法人日本能率協会。

ユニチカトレーディングのハイグラを内装材につかったSHOEIのヘルメット《撮影 山田清志》