タカタのエアバッグ(車はホンダ・アコード) (c) Getty Images

東京商工リサーチは7月5日、連鎖倒産が懸念されるタカタの少額弁済の対象先が判明したと発表した。

民事再生では原則、債権者は再生計画による弁済を受けるが、大幅に減額されるケースも多い。したがって中小企業が債権の弁済を受けなければ、事業継続が困難な場合、連鎖倒産防止のため、例外として裁判所の許可により債権の全部または一部の弁済を受けることができる。

タカタは6月28日、東京地裁へ「少額債権の弁済許可」を申請し、同日、東京地裁が許可。これによると再生債権者1名あたり38億円が上限になっている。タカタの試算では、5月31日時点で少額弁済の対象となる商取引債権の総額は約161億円。「再生手続開始申立書」に基づく一般債権者748名(金融機関、屋号のない個人除く)に対し、「少額債権の弁済許可」の少額債権者は449名で、弁済先数カバー率は60.0%だった。また、金額では、一般債権額1054億5013万円に対し、少額弁済の総額は161億4782万円で、弁済額カバー率は15.3%にとどまる。

主な少額債権者はダイセル(18億1000万円)、タカタフィリピン(11億3000万円)、タカタ九州(9億2500万円)、泰東工業(6億5500万円)、ALS(5億2500万円)など。

一方、少額弁済の対象から外れ、再生手続で債権が圧縮される可能性が出ているのは299社で、一般債権者の40.0%を占める。地域的には、タカタの4製造所がある滋賀県内に本社または拠点を置く企業が91社で、少額弁済の対象外企業の30.4%に上る。

滋賀県は7月4日、「セーフティネット保証1号」の発動を受け、タカタの取引先を対象にした資金繰り支援策を発表。タカタ、またはタカタ九州に50万円以上の売掛金債権等を有する中小企業者などを「セーフティネット資金」の融資対象者とするとした。また、静岡県も7月4日、県内企業の連鎖倒産防止の資金繰り支援を発表。タカタに25万円以上の売掛金債権、または前渡金返還請求権を有している中小企業者が対象となる。