貨客混載による生産性向上

国土交通省は、貨客混載を通じて自動車運送業の生産性向上を促進する。

トラックドライバー不足や、人口減少に伴う輸送需要の減少が深刻な課題となっている過疎地域で、人流・物流サービスを持続的に提供するためには、従来の自動車運送事業のあり方とは異なる新しい事業展開を可能とし、その生産性向上を図っていくことが求められている。

旅客自動車運送事業者は旅客の運送に、貨物自動車運送事業者は貨物の運送に特化してきた従来のあり方を転換、両事業の許可をそれぞれ取得した場合、乗合バスについては全国で、貸切バス、タクシー、トラックについては過疎地域で一定条件のもとで事業の「かけもち」を行うことができるようにする。

旅客自動車運送事業者がバスやタクシーを用いて貨物を運送する場合や、貨物自動車運送事業者がトラックを用いて旅客を運送する場合、最低車両台数や積載できる貨物重量の上限などの許可の基準を設ける。乗合バスは350kgまで、タクシーと貸切バスは過疎地で荷物を運ぶことが可能。過疎地のトラックは、人の輸送が可能。これらはそれぞれの事業許可が必要。

過疎地では、自家用車有償旅客運送者が自家用車で350kg未満の荷物の輸送も可能となる。

また、同一事業者が旅客自動車運送事業、貨物自動車運送事業を兼業する場合、運行管理者や補助者の兼務を可能とし、その要件を整理する。これにより、同一の車両・運転者・運行管理者で人と物の輸送サービスを提供できるようにする。

6月30日から7月30日まで一般からの意見を募集し、8月7日に通達を出して9月1日に施行する。

貨客混載で想定されるケース