ドイツに本拠を置く自動車部品大手、ZFは6月23日、2つの新開発サスペンション技術を発表した。
ひとつは、電子制御式ロールコントロール(ERC)。これは、安定したコーナリングを実現するためのテクノロジー。ZFのアクティブロールスタビライゼーションシステムとして、開発された。
電子制御式ロールコントロールは、カーブや荒れた路面で車体が影響を受ける不快なシャシーの動きを大幅に低減。アクスルに装着された定格48Vの電動モーターによって、車体のロール運動が最大1400Nmの力で300ミリ秒以内の瞬時に相殺される。この安定化機能によって、コーナリング時の安全性が増し、凹凸のある路面でも、より快適な走行を可能にした。ZFによると、ERCは汎用コンポーネント設計のため、どの車種にも適合するという。
もうひとつの技術が、「eLEVEL」これは、ZFの電子油圧式レベリング(EHL)技術。スプリングプレートの位置調整を行う4基のアクチュエータが使われ、車高がスムーズに調節される。
eLEVELのメリットは、さまざまなシーンで発揮される。たとえば、障害物を乗り越える際や登坂時の効率改善、積載時の荷重バランス調節、EVの非接触充電用に最適な車高調整、空力特性の改善や乗り降りを楽にするなど。ZFは、「さまざまな応用が可能で、CO2排出量も削減される」とコメントしている。
ZF、2つの新開発サス技術を発表…モーターがロールを抑える
2017年06月29日(木) 15時00分
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