ZFの次世代安全システム搭載のEV(参考画像)

ドイツに本拠を置く自動車部品大手、ZFは6月23日、新開発のアクティブダンパーシステムを発表した。このアクティブダンパーシステムは、「sMOTION」と命名。ネットワーク化で自動車を「空飛ぶ絨毯」に変える、をコンセプトに開発が進められた。

sMOTIONアクティブダンパーシステムは、ZFの連続可変減衰力コントロールダンパ−(CDC)をベースに新開発。ショックアブソーバー機能を強化するためのモーターポンプ装置が、各車輪のサスペンションに装着されているのが特徴。このアクチュエータは、ピストンロッドスピードの動きよりも速いスピードで作動。その結果、sMOTIONでは、路面のくぼみや盛り上がりを、数キロニュートンの力でアクティブに吸収する。

これにより、車体のロールやピッチ、ヨーイング(上下動)を実質的に除去することが可能になった。ZFによると、車体安定性が向上することで、運転がはるかに安全で快適なものになるという。

将来、完全な自動運転が実現すれば、ドライバーは運転から解放され、車内で他の作業を行う事ができるようになる。例えば、車が動く執務室になれば、快適性への要求が今よりも高まる。センサー、制御系エレクトロニクス、ライダーやレーダーと組み合わせ、sMOTIONは自動運転機能のサポートに重要な役割を果たす。

ZFの自動車シャシーテクノロジー部門、Holger Klein事業部長は、「sMOTION を使えば、まるで空飛ぶ絨毯に乗っている感覚を味わえる」とコメントしている。

ZFの次世代安全システム搭載のEV(参考画像) ZFの次世代安全システム搭載のEV(参考画像)