トヨタのオーストラリア工場

オランダに本拠を置くヒルコ・インダストリアル・アクイジションズは6月21日、オーストラリアの自動車工場10か所が操業を停止し、同国内すべての自動車工場が閉鎖された、と発表した。

ヒルコ・インダストリアル・アクイジションズは、産業資産の取得および売却サービスを提供し、機械や設備などのオークションや交渉販売を専門に行う企業。

オーストラリアで閉鎖されたのは、トヨタ自動車のアルトナ工場、デンソー・オートモーティブ・システムズ・オーストラリア、トヨタ紡織オーストラリア、豊田合成オーストラリア、コンチネンタル、ブライタックス・チャイルドケア、メタルサ・オーストラリア、ROHオートモーティブ、シャシー・ブレーキ・インターナショナルなど10か所。これにより、60年以上にわたるオーストラリアでの自動車製造の歴史に幕を下ろした。

各工場では、アルミ鋳造、炉、エンジンライン機械加工、組み立て、ロボットオートメーション、プレス機、押出成形機、プラスチック射出成形機、溶接ライン、プラントサービスなどのすべての設備が、売却の対象になる。

ヒルコ・インダストリアル・アクイジションズのRobert Bouland CEOは、「最先端の製造設備を非常に豊富に取り揃えた売却が、このように大規模に実施されることは前例がない。世界的に関心はとても高く、とくに太平洋地域と欧州が非常に高い」と述べている。

メルボルンにあったトヨタの工場(2012年) (c) Getty Inages