スズキ機工の潤滑剤「LSベルハンマー」《撮影 山田清志》

東京ビッグサイトで6月21日開幕した「ものづくりワールド2017」でひときわ賑わっていたブースがあった。スズキ機工(本社・千葉県松戸市)のブースがそうで、そこでは潤滑剤「LSベルハンマー」のデモンストレーションが行われていた。

それは計器がついた極圧性能試験機を使ったもので、モーターで回っている軸をどれくらいの力で止められるかというデモだ。一般の潤滑剤では、40〜50N(ニュートン)ほどで「キー」という音が出て軸の回転が止まってしまったが、LSベルハンマーでは同じ力では止まることなく回り続け、倍以上の力でも止まることはなかった。

そのため、“奇跡”の潤滑剤とも言われ、今話題になっているそうだ。「一般的な潤滑剤は金属表面になかなか付着しにくいのですが、このLSバルハンマーは特徴のある分子構造になっているので、金属表面に付着しやすいのです。表面をスケートリンクのように押し固めることができるのです」と同社関係者は説明する。しかも、その潤滑性が長続きするという。

なんでも機械メーカーの同社が使っていた潤滑剤に満足できなかったので、それならば自分たちでつくってしまおうとなったそうだ。その結果、生まれたのがLSベルハンマーだったわけだが、「車やバイクに使うと、燃費も良くなります」と同社関係者は話し、420mlのスプレータイプ(3630円)を「試してみてください」と提供してくれた。

早速、自転車のチェーンと窓のサッシに使ってみた。するとどうだろう。自転車のペダルが少し軽くなり、窓のサッシは滑るように動くようになった。同社関係者によると、車にはエンジンオイルの添加剤として全体の5〜10%混ぜるといいそうだ。

「LSベルハンマー」のデモンストレーションに使われた極圧性能試験機《撮影 山田清志》 来場者で賑わうスズキ機工のブース《撮影 山田清志》