ブリヂストンは6月15日、バス乗降時のバリアフリー化に貢献する新コンセプトタイヤの開発と次世代正着縁石の改良を発表した。
ブリヂストンは、バス停車時に縁石とタイヤサイド部を接触させることで、バス乗降口と停留所の隙間を小さくするバリアフリー化の研究を行っており、2016年12月には、適度に傾斜させた路肩スロープで正着性を向上させつつ、縁石底ラウンド形状にてタイヤサイド部の摩耗を軽減する「次世代正着縁石」を発表している。
今回開発した新コンセプトタイヤでは、接触の繰り返しによるタイヤサイド部の摩耗対策として、リトレッド技術を応用。サイド部とトレッド部の双方が摩耗した場合は新たなトレッドゴムとサイドゴムを同時に貼り替え、サイド部がトレッド部よりも早く摩耗した場合にはシート状のサイドゴムを追加接着することで再使用を可能とした。交換可能なサイドゴムは、タイヤが縁石と接触する際の耐摩耗性能と低摩擦性能に着目し開発。新コンセプトタイヤは、縁石とサイド部が接触した際の摩耗量が従来品の約1/4と、大幅に抑制できることを実車試験で確認している。
また次世代正着縁石については、新たに車両接触回避形状を導入することにより段差を改善。58mmあった段差を減少させ、かつ車体と縁石の接触を回避するために、縁石側に車両接触回避部を有する新たな縁石・路肩形状を考案した。新形状の適用により、さらに25mmの段差減少を実現(段差33mm)し、バス乗降時の車椅子やベビーカー利用者の負担を軽減する。
ブリヂストンでは、今後具体的なニーズを持つ顧客とともにバリアフリー実現に向けた検討を推進し、2020年の実用化を目指していく。
ブリヂストン、バス乗降時のバリアフリー化に貢献する新コンセプトタイヤを開発
2017年06月16日(金) 06時30分
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