東洋ゴム 伊丹新本社ビル

東洋ゴム工業は5月29日、兵庫県伊丹市の新本社での業務稼働を開始した。

新本社ビルは「インテグレーション」をコンセプトに設計。執務フロアである4〜6階の上層階が自動車用タイヤをモチーフにした円形のユニークな外観構造となっている。この3階層の中心部を吹き抜け構造として「コミュニケーションコア」と命名。誰もが気軽に集まって対話できるスペースを配置するとともに、オフィスはこの中心に向かって年輪のように円形にデスクが配席され、上下左右につながりを生み出し、オープンで風通しよく一体感を醸成できる、同社オリジナルのレイアウトとしている。

3階には会議室を集中配置し、10人以上収容の会議室の数を旧本社と比べて倍増。全会議室の収容人数も1.8倍に充実させた。1階エントランスには、同社の先進性や独創性を伝える展示・映像放映スペースを設け、来訪客に独自の世界観を発信。また食堂を新たに設けたことをきっかけに、「食アイテム」を通じたイベントやコミュニケーションプログラムを促進し、ハイコミュニケーションを展開していく予定だ。

さらに新本社ビルでは、BCP(事業継続計画)を考慮した設備対策のほか、隣接するタイヤ技術センターと合同で災害対策訓練を定期実施し、防災意識の向上にも努めていく。また、屋上には太陽光発電システムを導入し、新社屋で消費する電力需要の一部をまかなう。

同社では新本社ビルの稼働開始を機会に、「労働生産性の向上」「企業力の向上」を目的に、長時間労働の削減に取り組むほか、ダイバーシティの推進、柔軟な働き方環境の整備、健康と家族のつながり強化といったプログラムの検討を進めていく。