ホンダ・クラリティ・フューエルセル《撮影 宮崎壮人》

本田技術研究所などの技術者が「第67回自動車技術会賞」の「技術開発賞」2件を受賞した。ホンダが5月25日、発表した。

自動車技術会賞は、自動車工学および自動車技術の向上発展を奨励することを目的に1951年、自動車技術会により創設。現在、「学術貢献賞」「技術貢献賞」「浅原賞学術奨励賞」「浅原賞技術功労賞」「論文賞」「技術開発賞」の各賞を表彰している。

今回、「熱可塑性ガラス繊維強化樹脂を用いたバンパービームの開発」で本田技術研究所 四輪R&Dセンターの安原重人氏、彌武朋也氏、中根健氏、柏木正和氏、北條晃氏の5名が技術開発賞を受賞。軽量で生産性が高く、衝撃吸収特性に優れた熱可塑性ガラス繊維強化樹脂を効率よく活用する技術を構築し、同技術を量産車のバンパービームに適用。部品の一体化を含めて46%の軽量化を達成したことが高く評価された。

また、「フロントフード下への搭載を可能とした、新型自動車用小型燃料電池スタックの開発」で、本田技術研究所 四輪R&Dセンターの菊池英明氏、加地勇人氏、西山隆之氏、小此木泰介氏、ホンダエンジニアリングの原田仁氏の5名が技術開発賞を受賞。燃料電池セルの厚みを低減し、出力性能向上によりセル数を削減したことで、燃料電池スタックの世界トップクラスの小型高性能化に成功。水素社会の実現、燃料電池自動車の普及拡大に貢献したことが高く評価された。