新聞ウォッチ

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。


2017年4月24日付

●仏大統領選第一回投票、対EU争点4氏接戦(読売・1面)

●「対北朝鮮外交努力を」64%本社世論調査、内閣支持率51%(毎日・1面)

●宇宙ビジネス参入支援、事故賠償の補償拡充、政府(日経・1面)

●中途採用今年度11.8%増、本社最終調査、5年ぶり高い伸び(日経・1面) 

●夏ボーナス総額、16年ぶり高水準民間予測、支給対象増で(日経・3面)  

●オリックス自動車、テスラ「モデルX」貸し出し(日経・5面)


ひとくちコメント

2017年度の主要企業の中途採用数が大幅に増加する見通しのようだ。日経本社がまとめた採用計画調査(最終集計)によると、17年度の中途採用数が4万0590人と16年度に比べて11.8%増となる計画で、伸び率は5年ぶりに2ケタとなるという。

きょうの日経が1面準トップなどで「中途採用今年度11.8%増、5年ぶり高い伸び」などと、大きく報じている。それによると「人手不足が深刻なサービス業だけでなく、製造業でも自動運転など先進技術の開発に対応するための即戦力を求める動きが広がっている」と分析している。

一方、18年春の大卒採用計画は11万4237人。17年春実績に比べ8.3%増となる見通しだが、伸び率は2.3ポイント低下し7年ぶりの低い伸びとなるようだ。

業種別の採用計画をみると、自動車関連での大卒採用では、トヨタ自動車は“前年並み”(=803人)と明確にしていないが、ホンダは560人、スズキが450人、日産自動車が430人、マツダは265人、三菱自動車が230人など。

ただ、当世就職学生気質では自動車メーカーの人気度が低下しているのに加えて、技術系を志望する学生は、自動車本体の開発ばかりでなく、自動運転などITなどの専門分野を担う人材が不足していることから、情報・通信や電機メーカーなど業界の垣根を超えた人材の争奪戦が激化している。

そんな中、ある自動車会社の入社式で経営トップが「今年は自動車好きの新入社員が増えて安心した」とスピーチしたように、最近は若手の技術者たちに“カーキチ”が極端に少なくなったのも事実。頭の痛い話しだが、中途採用を増やさなければならないお家の事情も妙に納得してしまうのは、いかがなものだろうか。