リチウムイオン二次電池セパレーター 特許総合力トップ5

パテント・リザルトは、2017年2月末までに日本の特許庁に出願された「リチウムイオン二次電池用セパレーター」関連技術の参入企業に関する調査結果をまとめた。その結果、「総合力ランキング」では、1位東レ、2位LG CHEM、3位住友化学となった。

1位の東レは、特に東レバッテリーセパレーターフィルム(東レBSF)名義の有効特許のうち、4分の1近くが3位 LG CHEMとの共同保有。これらの特許はLG CHEMが単独で出願し、2015年10月に権利持分の50%が東レBSFに譲渡され、両社の共同保有となった。2015年9月に東レBSFがLG CHEMの工場を買収という報道があり、工場買収に合わせ、特許の権利についても持分譲渡があったものと考えられ、東レの総合力の高さはLG CHEMの寄与が大きいと言える。東レの注目度が高い特許もLG CHEMとの共同保有で、熱収縮や短絡を抑制するためのコーティング技術に関する特許が挙げられる。

2位には住友化学が入っており、2010年の8位から順位を上げた。同社の注目度が高い特許として、セパレーターの空隙率に関する特許が挙げられる。4位の旭化成は、子会社であるCELGARDを合算すると、総合力の順位が2位となる。旭化成名義で注目度が高い特許として、膜厚、応力、強度といった物性値を規定したもの、CELGARD名義で注目度が高い特許として、セパレーター作成工程に関する特許が挙げられる。