ペテランセル(右)は、頼れるコ・ドライバーであるJ-P.コトレとともに、2017年のダカールラリーを制した。写真:Red Bull

現地2日から競技が始まった「ダカールラリー2017」。南米のパラグアイ、ボリビア、アルゼンチンでの過酷な戦いは現地14日、ブエノスアイレスでゴールを迎え、4輪ではプジョーが1-2-3で連覇を飾った。優勝はステファン・ぺテランセルで2年連続7回目(2輪を含めて13回目)。

天候不順により、ルート上の地域で大きな災害が発生するなどの悲しい状況もあった後半戦。ステージ(競技区間)キャンセル等も続き、ナビゲーション難度の高さも相まって波乱の余地もなくはないところだったが、終盤、4輪は最速ニューマシン、プジョー「3008DKR」勢の1-2-3がほぼ揺るぎない戦況となっていた。

そのなかで最後まで激しく優勝を争い続けたのが、ステファン・ペテランセルとセバスチャン・ローブである。

現地12日のステージ10、2輪の選手との接触事故というアクシデントに遭遇しながらも、ここでペテランセルがローブからラリーリーダーの座を奪還。そのまま逃げ切って、ペテランセルはプジョーとともに連覇を達成、ダカールの4輪で自身7回目となる総合優勝を決めた。

ペテランセルのコメント
「最初は6〜7人での戦い(優勝争い)だったが、しばらくしたらそれが4人になった。そしてこの一週間は2人だけ、そう、私とセブ(ローブ)の戦いだった。我々は本当に力強く戦い続けたよ。そして最後に私が勝ったんだ。でも、わずかな差だった。経験の勝利、かもしれない」

ペテランセルの4輪で7回、2輪と併せて13回という総合優勝回数はともに自己のもつ最多記録更新(2輪の6勝も最多)。ダカールの王者健在、というところを見せつける結果と内容であった。

WRC(世界ラリー選手権)で2004〜12年に9年連続チャンピオンとなったローブはダカール初戴冠を目指して最後まで戦い抜いたが、僚友ペテランセルにあと一歩、およばなかった。しかし、終盤の両者の息詰まる攻防はまさにダカール12冠(今回で13冠)対WRC9冠の世界頂上決戦に相応しい、見応え充分の展開だった。ローブのダカール初制覇も遠くはない印象であり、2018年大会でも同様の戦いが展開されることに期待が高まる。

4輪の総合順位(トップ5)は以下の通り。3位にもプジョーのシリル・デプレが入った。

1位 #300 ステファン・ペテランセル(プジョー)
2位 #309 セバスチャン・ローブ(プジョー)+5分13秒
3位 #307 シリル・デプレ(プジョー)+33分28秒
4位 #305 ナニ・ロマ(トヨタ)+1時間16分43秒
5位 #302 ジニール・ドゥビリエ(トヨタ)+1時間49分48秒
*タイム差は優勝車との差

プジョーは昨年、1987〜90年の4連覇以来となる26年ぶりの4輪総合優勝を飾り、今年は1-2-3フィニッシュでその座を守った。

4輪の市販車部門で4連覇に挑んだ「チーム ランドクルーザー トヨタオートボデー(トヨタ車体)」は、見事に1-2でこれを達成。#327 クリスチャン・ラヴィエルが勝利し、これに#332 三浦昂が続いた。また、トラックでは「日野 チーム スガワラ」がやはり1-2で排気量10リットル未満クラスを8連覇。特に#516 菅原照仁はトラックの総合でも8位という好走であった。トラックの総合優勝はカマズの#505 エドゥアルド・ニコラエフ。

2輪はKTMの#14 サム・サンダーランドが総合優勝。ホンダのファクトリーチーム勢では#11 ホアン・バレダの5位が最高だった。優勝車に対するバレダの遅れは約43分。タラレバが過ぎる話にはなるが、前半戦での「非認可地での給油行為」によるチーム全体への1時間ペナルティがなければ、少なくともKTM勢(1-2-3位)との戦いはもっとクロースな展開になっていただろう。

ヤマハのバイクで参戦した日本人ライダー、#118 風間晋之介は総合67位で完走を果たした。

(順位などは最終日終了時点での暫定総合結果に基づく)

#300 S.ペテランセルのプジョー 3008 DKRが2017年のダカールを制した。写真:Red Bull 1-2-3フィニッシュのプジョー勢。中央左がペテランセル、その右がローブ。写真:Red Bull 2輪と4輪で通算13回目となる総合優勝を飾ったペテランセル。写真:Red Bull 惜しくも2位だったローブ。ダカール初制覇の実現は18年以降に持ち越しとなった。写真:Red Bull 4輪総合5位、トヨタの#302 ドゥビリエ。写真:Red Bull トラックの総合優勝はカマズの#505 ニコラエフ組(右)。写真:Red Bull 2輪の総合優勝は今年もKTM勢、#14 サンダーランドが初制覇。写真:Red Bull