スズキ アルトラパン《撮影 諸星陽一》

3代目にあたる新型『ラパン』が発表され、試乗を行った。代を重ねるにしたがい、女性寄りとなったラパンの実力を探る。

乗り込む前にグルッとクルマをながめてみた。「まる しかくい」を大切にしたスタイリングはどこかなつかしく、温もりのあるもの。よくよく考えてみればけっこうクルマの基本に忠実な形。一昔前の欧州コンパクトに見られたような、効率のいいパッケージング。丸めのヘッドライトやリヤコンビランプはクルマのキャラクターによく合っている。思えば、人はこうしたスタイルには自然と好感を持つ。ナチュラルな感覚なのだ。

大きく開くフロントドアは私のような大柄な男性でも乗り込みやすい。ドア開放時は全開のほかに2つの中間ストッパーを持つ3ノッチ式なので、混み合った駐車場などでドアを大きく開けられないときも安心して使える。ドライバーズシートのフィット感も大柄な男性でも意外なほどいい。コクピットまわりが窮屈ということもなく自然な感じでドライビングポジションを取れる。

搭載されるエンジンは52馬力の自然吸気3気筒。正式車名アルトラパンの名からもわかるようにラパンは『アルト』の派生車。足まわりなどは先日フルモデルチェンジされたアルトと基本コンポーネンツを共有している。走り出して感じるのは、アルトよりもずっとゆったり感のあるセッティングとなっていること。アルトはどちらかというと、動きに俊敏さがあってステアリング操作に対するクルマの動きもシャープな仕上がり。

対するラパンはさまざまな動きに適度な遅れが設けられている。ステアリング操作に対するクルマの動きは絶妙。ステアリングを切ってからクルマが動き出すまでの時間はそれなりに早いのだが、その動き自体をゆったりとしたものにしている。つまり、ドライバーはステアリング操作に対するクルマの動きに遅れを感じない。クルマ自体は反応し始めているからだ。しかし、その反応はしっかりとした減衰によってマイルドに味付けされている。不安を感じさせずにゆったりしたハンドリングを実現させていることには関心させられた。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活躍中。趣味は料理。

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