プジョーRCZ R撮影 島崎七生人

限定150台。“PEUGEOT SPORT(プジョー スポール)”が手がけたという高性能モデル、プジョー『RCZ R』。外観では専用アルミホイール、艶消しブラックのピラー、固定式の大型リヤスポイラー等が特徴だ。

見かけ以上にいいのが、走りの気持ちよさだ。270ps/330Nmに性能が高められた1.6リットル4気筒ターボは、何しろパワフル。その気でアクセルを踏み込めば、心地いい音質/音量の排気音を伴って、躊躇なくレッドゾーンまでタコメーターの針を飛び込ませるほど。6速MTで操る、迸るようなパワー感は格別だ。他方、アクセルは浅くゆったりと走れば、シフトアップを促すメーター内表示は、かなり低い回転数で表われる(表示のタイミングは運転のしかた次第で可変する)。現代的な省燃費要求にも合致させている。

乗り味も決してハード一辺倒ではない。235/40ZR19(グッドイヤー『イーグルF1』)のアタリがキツイと思う場面はごくごく僅か。走行中のほとんどの乗り心地は快適ですらある。本格バケットシートも、表皮(ナッパレザーとアルカンタラ)のしなやかさ、伸縮性もあり、身体をしっかりと支持しつつ、座り心地も驚くほどのよさだ。

実用面もじつはなかなかだ。視界は案外よく、後方も、信号待ちでルームミラー越しに後ろに付いたセダンのフロントグリルやSUVのドライバーの顔全体が見渡せる。トランクは“生け簀”にできそうな深さと容量。後席はさすがに大人は頭をうなだれなければ座れないが、お子様なら問題ないから、ファミリーカーとしてのポテンシャルも決してゼロではない。

まとめると、人生をパワフルに謳歌したい人のためのクルマ、である。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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