化合物半導体を用いたミリ波送受信ICの構成

富士通と富士通研究所は10月8日、車載レーダーなどのミリ波送受信機へ適用可能な、低雑音な信号生成回路を開発したと発表した。

近年、レーダーの高解像度化や無線通信の大容量化に向けて、周波数が数十ギガヘルツ(GHz)以上のミリ波を用いた送受信機の開発が進められている。ミリ波送受信機を高機能化・量産化するためには、従来用いられている化合物半導体に代わりシリコン半導体で実現する必要があるが、低雑音なミリ波の信号生成が難しいという課題があった。

今回新たに、複数の比較回路を用いて基準信号と逐次比較する低雑音な信号生成回路を開発することにより、ミリ波信号の不要な雑音を従来の約1/3(-5デシベル)に低減することに成功し、シリコン半導体を用いた集積型ミリ波送受信回路を実現する目途を得た。

同社は、これにより、車載レーダーなどのミリ波送受信機の高機能化・量産化に大きく貢献することが期待されるという。なお、本成果の一部は、総務省の「電波資源拡大のための研究開発」による委託研究「79GHz 帯レーダーシステムの高度化に関する研究開発」の一環として実施されている。

シリコン半導体を用いた高機能なミリ波送受信ICの構成 従来の信号生成回路とタイミング図 開発した信号生成回路とタイミング図