NEDOの古川一夫理事長《撮影 山田清志》

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の古川一夫理事長は8月29日、東京ビッグサイトで開幕した「イノベーション・ジャパン2013」で講演し、「日本のイノベーション力は残念ながら年々低下している」と図表を見せながら嘆いた。

その図表には主要国のイノベーション力の順位が書かれており、2007年4位だった日本の順位が2008/09年9位、2009/10年13位、2011年20位、2012年25位、2013年22位と右肩下がりとなっているのだ。同様に、ハイテク産業の世界市場シェアについても、下降線の一途をたどっている。これでは“技術立国”を標榜する日本としては恥ずかしいばかりである。

では、どうしたらいいのか。古川理事長は「新しいイノベーションの視点が重要」と説く。イノベーションにはプロセスイノベーションとプロダクトイノベーションの2つがあり、日本はプロセスイノベーションが得意で、技術の改良や改善によって世界で勝ってきたという。

「昨今の世界市場を見ていると、大事なのはプロセスイノベーションではなく、プロダクトイノベーションだと感じます。例えば、iPhoneやグーグルなどがしかりで、過去と連動性のないイノベーションというのが世界に勝つためには必要だと思う」と古川理事長。

簡単に言えば、生活様式を一変させるような商品を開発することが重要になってくるわけだ。かつて日本もプロダクトイノベーションが強かった。というのも、これまでにない画期的な商品を次々に世に送り出してきたからだ。「ウォークマン」などはその典型。

「日本はもっと頑張れるはずだ」と古川理事長は力説。現在、NEDOでは「日本には技術力という資源がある」というキャッチコピーの下、企業や大学などと連係し取り組みを進めている。この取り組みが成果を上げたとき、日本のイノベーション力の順位も大きく上がっているかもしれない。

NEDOの古川一夫理事長の講演で映されたスライド《撮影 山田清志》 NEDOの古川一夫理事長の講演で映されたスライド《撮影 山田清志》 NEDOの古川一夫理事長の講演で映されたスライド《撮影 山田清志》