新旧ゴルフ。《撮影 青山尚暉》

7代目『ゴルフ』は文句なくこのクラスで世界最上級の乗り心地、快適性、静粛性、実質1.8リットル級の動力性能、そして2クラス上の内外装の質感を持つ、純ガソリン車としては驚異的な燃費性能を誇る真正エコカーだ。

1.4ハイラインの高速燃費はすごい。ATC(アクティブシリンダーマネジメント)によって気筒休止し2気筒で走る2シリンダーモード、ドライビングプロファイルでエコモードを選ぶと可能になるコースティング走行=フリーホイールモードなどによって、JC08モード燃費は19.9km/リットル。真夏の高速道路を80km/h巡行で約80km走行したときの実燃費は何と19.4km/リットルだった。

一方、渋滞を含む市街地実燃費は14〜18km/リットル。これも外気温34度C、エアコン25度設定、全開作動の条件からすれば驚異的な数値と言えるだろう。より軽快かつ自然なドライブフィールと、排気量が小さいにもかかわらずトルクの塊のようなエンジン性能を持つ1.2リットルモデルならさらにいいと思われる。

シートの快適感、長時間の着座による疲労感のなさは国産車とは別格だ。例えば前席の座面長は国産大型車以上の530mm。太股裏の密着度に優れ、下半身が疲れにくい。ちなみに国産車は大型車でも470〜500mm程度である。

ドラポジはより自然になった。ドラポジに対して相対的にインパネが低くセットされ、身長172cmのドライバーがシートの上下アジャストを最下端にセットしても沈み込み感がなく、前方視界にも優れる。

後席もゆったりだ。身長172cmの筆者のドラポジ基準で頭上に14cm、ひざ回りには足が組める17.5cmのゆとりがある。国産同クラスの『オーリス』は同11cm、15cmである。シートの掛け心地の良さも特筆すべき点だ。特にシートバック高は67cmもあり、ゆったりした掛け心地が得られるポイントとなる。国産同クラスなら62cm程度である。

また、荷室も広大。奥行きは何と72cmもあり、なるほど、ドイツ流の実用主義を実感させられる。

ガソリン価格が上昇している今、たしかにゴルフの燃費性能は文句なしだが、エコロジーではなく、エコノミーの観点に立てば、ハイオクガソリン仕様という点がほとんど唯一の気になる点か。輸入車はたとえ排気量1リットル級のモデルでもハイオク仕様なのである。

とはいえ、この超完成度にして価格は249万円〜。全車免税。超お買い得であることは間違いない。個人的には1.2リットルモデルの価格対満足度の高さに魅力を感じる。

ちなみに純正のインダッシュナビの用意は年末からだとか。ゴルフを買うにあたって、しばしグレード(排気量)、仕様選びに悩んでも決して遅くはない。GTIも発進しているのだから。

そうそう、ゴルフは後席部分に犬を乗せるのにも適している。理由はまず後席座面の地上高が約51.5cmとごく低く乗り降りしやすいこと。そして暑がりの犬にうれしい後席用エアコン吹き出し口が完備されているからだ。さらには素晴らしくフラットで滑らかな乗り心地、静かすぎる走行性能も走行中、どこかにつかまれない、聴覚に優れた犬にとって歓迎すべき点だろう。ワゴン版のバリアントが登場すれば、ドッグフレンドリー度はさらに高まる。


■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
ペットフレンドリー度:★★★

青山尚暉|モータージャーナリスト/ドックライフプロデューサー
自動車雑誌編集者を経て、フリーのモータージャーナリストに。自動車専門誌をはじめ、一般誌、ウェブサイト等に執筆。ペット(犬)、海外旅行関連の書籍、ウェブサイト、ペットとドライブ関連のテレビ番組、イベントも手がける。現在、ドッグライフプロデューサーとしての活動も広げている。

NEWゴルフ《撮影 青山尚暉》 NEWゴルフ《撮影 青山尚暉》 NEWゴルフ《撮影 青山尚暉》 NEWゴルフ《撮影 青山尚暉》 NEWゴルフ《撮影 青山尚暉》 NEWゴルフ《撮影 青山尚暉》 NEWゴルフ《撮影 青山尚暉》 NEWゴルフ《撮影 青山尚暉》 NEWゴルフ《撮影 青山尚暉》 NEWゴルフ《撮影 青山尚暉》 NEWゴルフ《撮影 青山尚暉》 ドアポケットは余裕の容量。《撮影 青山尚暉》 NEWゴルフ《撮影 青山尚暉》 後席用エアコン吹き出し口《撮影 青山尚暉》 NEWゴルフ《撮影 青山尚暉》 NEWゴルフ《撮影 青山尚暉》 年末から装着可能なインダッシュナビ。《撮影 青山尚暉》 NEWゴルフ《撮影 青山尚暉》