ホンダ アコード ハイブリッド《撮影 太宰吉崇》

2モーター&リチウムイオンバッテリーを用いた新スポーツHVシステム=i-MMDを搭載する新型アコードの走りっぷりは、これまでのHV車の常識を覆すものだった。

ズバリ、運転感覚は極めてEVに近い。強力なモータートルクによる滑らかですっきりした加速感、ドライブフィールはたとえリーフのような純EV車に乗ったことがなくても感動に値すると思う。アクセルを強めに踏み込むとすぐにエンジンがブワーンと始動しガソリン車感覚になる普通のHV車とは別物・・・という意味でもある。

特にアクセルレスポンスは右足と動力が直結しているかのようなリニアさ。そして加速感は大排気量エンジン感覚に近く、HVよりむしろ自然で軽やかなドライブフィールさえ味わえる。街中ではふたまわりコンパクトで軽いクルマに乗っているかのようにスルスル、スイスイ速い。そこからの加速感、フットワークも軽快そのもの。ホンダらしい曲がりやすさにもシャシーの完成度の高さを思い知らされる。

そのあたりはホンダ魂というか、走りの気持ち良さにこだわった、徹底したチューニングのたまものだろう。

乗り心地はエコタイヤ(試乗車はダンロップ「エナセーブ」225/50R17)を装着。しかし特に荒れた路面でないかぎりフラットで快適。いつもの道が再舗装されたかと思う場面もあるほどだった。

モード燃費30.0km/リットルに対して真夏の実燃費はどうか? 都市部のみの走行で状況によって13.0km/リットル〜17.7km/リットル。EV走行が基本なのに思ったほどではないな…というのが正直な印象だが、外気温35度、エアコン全開という過酷な環境、ボディサイズ、車重を考えれば十分に納得できる数値と言っていいだろう。

全長4915mm×全幅1850mmと、アメリカンなサイズを持つFF車だけに後席はゆったり。身長172cmのドライバー基準で後席ひざ回り空間は、クラウンHV(こちらはFR)の約19cmに対して約26cmもあるからゆったりだ。シートの掛け心地もふんわりとした厚み感があり心地良い。

そんな新型アコードはもちろん純粋なセダンであり、大型犬などペットを乗せるのに不向きのように思えるが、そうでもない。後席はシート幅が138cmとたっぷりあり(クラウンHVは132.5cm)、シートクッション地上高が57cmとごく低いため(このクラスの標準値は62cm程度)、ゆったり乗れて、直接飛び乗ることも容易。EV走行中心ゆえの静かな走行感覚は聴覚のいい犬にとっても優しい。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★
ペットフレンドリー度:★★★

青山尚暉|モータージャーナリスト/ドックライフプロデューサー
自動車雑誌編集者を経て、フリーのモータージャーナリストに。自動車専門誌をはじめ、一般誌、ウェブサイト等に執筆。ペット(犬)、海外旅行関連の書籍、ウェブサイト、ペットとドライブ関連のテレビ番組、イベントも手がける。現在、ドッグライフプロデューサーとしての活動も広げている。

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