カロッツェリア『スマートループ』で渋滞はどこまで避けられるかを実証実験

6年ぶりの40度超え猛暑を記録した10日の日本列島。この日は同時に夏休みへの突入することとなり、首都圏は激しい渋滞にも見舞われた。

そんな中、プローブによる渋滞情報「スマートループ」が利用できるカロッツェリア『楽ナビ AVIC-MRP006』を使ってこの渋滞をどれだけ回避できるかを検証した。


◆王子から佐倉までの65km、カーナビがはじき出した所要時間は3時間半!

夏休みを前にした8月9日、すでに激しい渋滞の予兆は始まっていた。首都高は深夜になっても渋滞が引くことがなく、このままでは翌日は早朝から激しい渋滞が発生するものと予想された。そして当日、その予想は的中!首都高速は早朝より激しい渋滞が発生し、おまけに千葉方面は京葉道路と湾岸線の双方で事故渋滞。目的地を千葉方面に設定するとどんな結果が出るか。まさに興味津々の状況となった。

出発地は23区内でも北寄りにあるJR王子駅付近。ここから千葉県佐倉市にある自宅までのルートを設定した。その結果はまさに驚くべきものだった。MRP006が示したルートは、首都高速王子北ランプから中央環状線〜湾岸線〜東関東道を利用し、総距離は64.9km。所要時間は、高速道路を利用しても3時間26分もかかるのだという。

参考用として準備した渋滞考慮探索ができないカロッツェリア「AVIC-MP33」では約1時間半後には到着予定となっていた。やはり、渋滞情報を反映できるスマートループは千葉方面へ向かう二つのルートがいずれも事故渋滞に見舞われていることが影響したようだ。

正直、これほどの時間がかかるなら「一般道を利用した方がイイのでは」とも思ったが、今回はMPR006およびスマートループの渋滞回避能力を試す絶好の機会でもあり、結果を信用してそのまま案内に従うことにした。


◆柏ICから16号への迂回路をチョイス

しかし、首都高速・中央環状線に入るとすぐに渋滞のど真ん中へ。このままだと湾岸線で発生していた事故渋滞にそのまま遭遇してしまう。どうなるかと思っていたら、江北JCTの手前で動きがあった。なんとMRP006は小菅JCTから常磐道方面へと北上し、柏IC〜国道16号線を通るルートへと変更する提案を示したのだ。距離は3.7km増えるものの、これで所要時間は55分も短縮。到着予想時刻は、当初の12時16分から11時13分となり、これが事実とすれば大幅な時間節約となる。

常磐道へ進むと、中央環状線での渋滞がウソのようにスイスイと走れ、アッという間に柏ICに到着。しかし、その後が不安でいっぱい。というものも、国道16号は放射線状に郊外へと延びる幹線道路と数多く交差し、渋滞の名所としても有名だからだ。案の定、渋滞は断続的に続き、その間、「本当に案内通りに自宅へ到着できるんだろうか」と不安にもなったほど。

そう思った矢先、経路変更の案内が立て続けに行われ始めた。国道16号を走行中に経路変更された回数は計3回。それを繰り返すうちに、到着予想時刻は徐々に早まり、結果として自宅に到着できたのは11時05分。スタートから2時間15分が経過していたものの、当初の予定より1時間以上も早く到着できたことになる。


◆コース全体を俯瞰して最適経路を案内

今回、MRP006で利用したスマートループは、VICSの約5倍となる約33万kmを対象に情報を提供する。これによってVICSを超える高精度なルート案内が可能になるわけだ。今回の結果で注目すべきは、単純に発生していた渋滞を避けるというよりも、全体のコースを俯瞰してもっとも効率の良いルートを計算し、反映できていたことだ。

カーナビの渋滞考慮探索は、カーナビ本体の処理能力の問題もあり、なかなかルート全体を俯瞰して他のルートまでを見通すことはできない。渋滞考慮探索とは言え、大半は現在地と目的付近の状況を見てルートを選択するだけなのだ。ただ、今回は総距離が60km足らずで、自車位置を30km程度の枠内に迂回するのに最適なルートを発見できたのが幸いしたものと見られる。

ルート探索直後は、64kmを3時間半近くかけて進むルートをガイドした この時、千葉方面は湾岸線、京葉道ともに事故による激しい渋滞が発生していた 渋滞考慮探索を行わないカロッツェリア・AVIC-MP33では1時間半程度で目的地に到着すると表示した 湾岸線の渋滞は中央環状線にも影響を及ぼし、渋滞は延々と続いた 江北JCT手前で、新ルートの提案がガイドされた これにより所要時間は1時間近くも短縮されることになった