警視庁は7月5日、東京都内に本社があるバス会社に対して、健康管理に関する異例の要請をした。運転手の健康状態や勤務状況について管理を徹底する趣旨。

バス運転手の健康状態を原因とした事故が多発している中で、宮城県内で起きた事故が、東京都内に本社を持つバス会社によるものだったことがきっかけとなった。

89社が加盟する東京バス協会(島倉秀市会長)には、警視庁の担当職員が訪れて申し入れをした。

警視庁は、運転手の健康状態は重大事故につながる恐れがあり、高速道路だけでなく、一般道を含めて注意を呼びかけている。

加盟89社では年2回、全社員について健康診断を実施。健康管理を行っている。また、同協会では、運転手の自己管理を含めた健康ハンドブックを作成。改訂版を重ねて、昨年は加盟社の全社員に渡るようにした。

健康管理の取り組みについて、同協会の市橋千秋常務理事は、こう話した。

「事故防止には、自己管理を徹底することが大事で、その病気のことは、運転者本人しかわからない部分がある。運転者には、自分の身は自分で守れ、そのことが乗客の命を守ることにつながると訴えている」

疲労軽減などを考慮し、高速道路では運転手2人乗務のバス運行が増えている。しかし、ほとんどのバスは走行したまま交代運転手が運転を替わることができない構造だ。

そのため体調不良を覚える運転手が、より手軽に通院できる仕組みや休暇をとることのできる体制作りが必要となりそうだ。