トヨタ セダンタイプの新型燃料電池自動車(FCV)《撮影 宮崎壮人》

トヨタ自動車は25日、燃料電池車(FCV)の市販第1号となる「セダンタイプの新型燃料電池車」を発表した。水素により発電しモーターを駆動する電気自動車(EV)の一種だが、走行性能などにおける違いはあるのだろうか。FCVの開発主査・田中義和氏が答えた。

まず航続距離については、EVが200km程度、FCVが500km以上とFCVに利がある。EVでは、高速走行をおこなった場合、モーターの特性などから著しく充電残量が減るがFCVでもこれについては「モーターを使い走る以上、ある意味同じと考えていただければ」と説明する。

「昨年、走行試験で愛知県豊田市から東京までの322kmを、90km/hから95km/hで走り切った(註:走行後の水素残量から650kmは走行できるとしている)。ただ、それ以上(の速度)となると厳しい。ユーザーへの何らかのエクスキューズは必要だろう」(田中氏)。

冬場など、熱源を持たないEVは暖房を作動させた場合、これも電池を大きく消費してしまう傾向がある。が、FCVでは「水素を化学反応させた際に熱を出す。その熱源から50〜60度のお湯を作ることができるため、暖房、シートヒーターなどを効率的に活用できる」と冬場においてはFCVはEVより有利だと語る。

「EVは気温が下がるとパワーも下がってしまう。FCVでもそれなりに落ちるが、走り出せば熱源を作ることができ、温まる。試験では、マイナス30度でもしっかり走り出すことができている。ガソリン車に替わる可能性を秘めている」と、車両の性能については課題が残るEVに対し優位性があると主張する。

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