約1か月ぶりに通行止めが解除される笹子トンネル(山梨県)《撮影 中島みなみ》

29日14時、天井板崩落事故の影響で通行止めとなっていた中央道で、笹子トンネル下り線を使った対面通行がスタートする。現地作業が進み、めどとしていた同日夕方の開通が早まった。12月2日から続いた通行止めだが、約1か月ぶりの解除となる。

応急復旧は高井戸(東京)を起点とする80kp(キロポスト)から88kpまでの下り線約8kmの区間を片側1車線の対面通行とすることで可能となった。

片側1車線で対面通行する自動車専用道の規制速度は最高70km/hだが、笹子トンネル内は40km/h、その前後を50km/hと低く抑えることなどで、開通後の安全性を確保できると、交通管理者である山梨県警は判断した。

下り線は天井板崩落事故の影響を全く受けていないが、緊急点検で取付金具を固定するボルトなどの脱落が見つかり、すべての天井板を撤去。同様の事故が発生する危険性は取り除くことができたと、道路を運営する中日本高速はいう。

天井板が果たしていたトンネル内の換気は、新たに取り付けた4機のジェット・ファンが代替する。

新たな安全対策としては、トンネルの出入口に、新たに渋滞情報などを伝える電光掲示板、工事用信号機を設置。また、道路幅員は片側3.1mと余裕がないため、中央分離帯の代わりに樹脂製の視線誘導標(ポストコーン)を立て、反射材の埋めこまれた金属製の道路鋲(チャッターバー)を中央線に沿って路面に設置した。

開通を前に中日本高速会社は、中央道でかなりの渋滞が予測されるため「より広い範囲で迂回ルートを活用していただきたい」と、促す。

さらに、気象庁の週間天気予報によると、現地は年明けに最低気温が氷点下になり、冷え込みが厳しくなる。中日本高速の広報担当者は「雪や路面凍結に備え、スタッドレスタイヤの装着やタイヤチェーンによる滑り止め対策をして運転を」と、注意を呼び掛けている。