燃費・価格・利便性…バランス重視の“優等生カー”が台頭 2012年国内自動車市場

トレンド総研は、自動車業界における最新トレンドについてレポートを発表した。2012年に自動車を購入した20〜60代男女1000名を対象にした意識・実態調査を実施したところ、エコカー補助金終了後も人気を集めている車として、燃費・外観・性能・広さ・価格などバランスがとれた車に人気が集まっていることが明らかになったという。そうしたバランス重視の車を“優等生カー”と称して考察を展開した。

調査期間は2012年12月7日〜11日、調査方法はインターネット調査。調査対象は20〜60代の男女1000名。2012年に自動車(新車)を購入した人(男女・年代で均等割付)としている。

■軽自動車やコンパクトカーは若い女性から支持

「購入した車のボディタイプ」を聞いたところ、「軽自動車」(26.8%)、「コンパクトカー」(26.1%)に人気が集中。続く「ミニバン」(17.1%)、「セダン」(12.0%)、「ステーションワゴン」(10.7%)を上回った。

「軽自動車」と「コンパクトカー」は、特に若い女性からの人気が高く、20代女性においては「軽自動車」購入者が39.0%、「コンパクトカー」購入者が27.0%にのぼった。近年、燃費・性能・デザイン等にすぐれた軽自動車やコンパクトカーが多数登場していることが背景にあるとしている。

■2012年の新車購入のきっかけ、1位は「エコカー補助金」

「車の購入のタイミング」について月別に聞いたところ、「2月」(20.5%)、「3月」(30.9%)、「4月」(16.9%)という回答が多かった。2012年2月は、エコカー補助金が新制度となって復活することが発表された月。「車の購入のきっかけ」として「エコカー補助金の期間だったから」(63.1%)という回答が最も多く、「前に乗っていた車が不満になったから」(27.2%)、「新しく気に入った車を見つけたから」(21.6%)、「資金の目途がついたから」(13.5%)などとなった。

「エコカー補助金」が9月に終了して以降に車を購入した人の割合は、「10月」が0.6%、「11月」が0.5%にとどまっている。「エコカー補助金」が終了した今後が自動車メーカーの正念場と考察している。

「購入した車を選ぶ際に重視した点」を聞いたところ、「燃費の良さ」が66.2%にのぼったほか、「外観」(52.0%)、「車体の大きさ」(45.4%)、「運転のしやすさ」(43.7%)、「維持費」(37.4%)、「車内の広さ」(37.3%)、「本体価格の安さ」(36.8%)、「乗り心地」(28.0%)など、さまざまな回答があがった。

さらに、これらのバランスも重要としている。「車を選ぶ際、重視している項目がバランス良く満たされていることが決め手になりましたか?」という質問には、91.8%が「なった」と回答した。

昨今の車選びにおいては、1つのポイントが突出している車よりも、気になる要素をバランス良く満たした車が支持される傾向にあるとし、そうした車を“優等生カー”と位置づけている。

車選びにおいて重視した点として最も多くの人が回答したのが「燃費の良さ」。「燃費に対してどのように考えて車を選びましたか?」という質問では、「燃費の良さを重視し、エンジン改良や軽量化など基本性能を高めることで低燃費を実現しているガソリン車を選んだ」と回答した人が50.2%と過半数にのぼった。

「燃費の良さを重視し、本体価格が高くても、ハイブリッドカーや電気自動車など最新技術を利用した低燃費車を選んだ」という人は27.7%と4人に1人にとどまるという結果。この結果から、「ハイブリッドカー」が話題になっている一方で、実際に選択されているのは「第三のエコカー」などの低燃費ガソリン車のようだと分析している。

■まるも氏による分析

調査結果を元に、自動車評論家/カーライフ・ジャーナリストのまるも亜希子氏による分析も行なわれた。

まるも氏によると、「2012年の自動車業界における大きなキーワードはエコカー減税とエコカー補助金。強い追い風を受けたのが軽自動車でした」とし、「エコカー補助金が終了した後、注目を集めたのは、車両価格がリーズナブルでありながら燃費が良く、広さや使い勝手を備えたコンパクトカーや、室内空間が魅力の軽自動車など」とコメント。

「補助金がなくても、価格、燃費、使い勝手などをバランス良く備えたモデルは、今回の調査でいう“優等生カー”として、新たな人気を集めていると言えます」とした。

またまるも氏は“優等生カー”の具体的な車種として三菱『ミラージュ』、日産『ノート』、ホンダ『N BOX』をあげている。

「ミラージュは女性に嬉しいカラフルかつ愛嬌のあるデザイン。エントリーグレードは99.8万円で快適装備がフルに揃うトップグレードでも128.8万円と軽自動車よりリーズナブル。エコカー補助金終了翌月も、多くの車種が売上を落とす中、堅調に推移しています」。

ノートについては「コンパクトな見た目から想像するよりも、ずっと広々とした室内空間。日常からレジャーまでこなせます。家族でファーストカーとしても乗れる優等生カーです」とした。

最後に2012年国内の自動車販売に旋風を起こしたと言っても過言ではないホンダN BOX。「軽自動車ながら驚異的なスペース効率を誇るのがN BOX。3人乗車でも自転車が積めるのが便利。使い道が広がる優等生カーです」とした。

燃費・価格・利便性…バランス重視の“優等生カー”が台頭 2012年国内自動車市場 三菱・ミラージュ(参考画像)《撮影 太宰吉崇》 三菱ミラージュ(バンコクモーターショー12)《撮影 工藤貴宏》 三菱 ミラージュ Gグレード《撮影 太宰吉崇》 日産 ノート《撮影 諸星陽一》 日産ノート《撮影 青山尚暉》 日産自動車・新型ノート発表会≪撮影 小松哲也≫ ホンダ・N BOX(参考画像)《撮影 松下宏》 ホンダ・N BOX+《撮影者 松下宏》 ホンダ・N BOX《撮影 内田俊一》