オートモーティブワールド13 前薗雄飛 事務局長《撮影 太宰吉崇》

自動車の次世代技術専門展「オートモーティブ ワールド2013」(主催:リード エグジビジョン ジャパン)が2013年1月16日から18日まで3日間、東京ビッグサイトで開催される。事務局長の前薗雄飛氏は、前回よりも展示面積を1割拡大した上、新たにクルマとITをテーマにした技術展を立ち上げたことが今回の大きな特徴と語る。

---:まずは見どころからお聞かせください。

前薗氏(以下敬称略):なにより今、自動車業界を取り巻く環境は厳しく、六重苦という表現もされていますが、前回から約110社増えて460社が出展の予定です。非常に出展企業が増え、展示面積を前回よりも1割拡大して開催をするということがひとつの変化です。

それから『クルマのITソリューション展』を新たに開催します。車がインターネットと常時接続して、“つながるクルマ”の時代が訪れるということで、それに即した技術が集まる展示会を新しく立ち上げます。初回にも関わらずクラウド、SNS、M2Mといったソリューションサービスやテレマティクスなどに関連する会社が30社以上出展します。

---:前回までは『カーエレクトロニクス技術展』、『EV・HEV駆動システム技術展』、『クルマの軽量化技術展』でオートモーティブワールドが構成されていましたが、今回はそれに『クルマのITソリューション展』が加わるわけですね。

前薗:そうです4つの柱になります。そして今回は、クルマのITソリューション展の開催を記念した特別講演を行います。セールスフォース・ドットコム、NEC、インテルの方に、クラウドと車の関係や、ITを使った車の新しいソリューションサービスなどについて講演して頂きます。

この分野はカーエレジャパン、EVジャパンのみで開催していた時には、あまり接点がなかったところですが、時代の流れもあって、新たに技術展を立ち上げました。ますますオートモーティブワールドが自動車を軸にした大きなイベントになってきているなという感じですね。

---:前回より出展社が約110社増えるということですが、新たな顔ぶれは。

前薗:電通国際情報サービス、アイサンテクノロジーなどクルマのITソリューション展への出展社のほとんどが今回初参加ですね。既存の展示会では、ソニーが新しい車載通信規格に関連する電子デバイスを出したいということで今回初出展します。このほかマグナインターナショナル、ミツミ電機も新規です。軽量化では機能性樹脂を扱っている宇部興産が新たに出展します。また、フリースケールがブースを2倍にするほか、ルネサスエレクトロニクスも引き続き出展するなど、主要な車載半導体メーカーが、この展示会だけはということで力を入れて頂いてます。

---:来場者の目標は。

前薗:前回は2万1151名でしたが、今回は3万名を目標にしています。特に海外からの来場が増えると思っています。またもっと増やしていかなければいけないと思ってまして、前回は海外から1097名が来られましたが、今回は2000名にしたいと考えています。

---:海外からの来場者を倍増したいということですが、手ごたえは。

前薗:十分にいけると思います。前回は中国正月の日取りの影響がありましたが、今回はそれが改善されているということだけでも増えると思いますし、また規模が拡大していますので、それに応じて行く価値も高まってますから、2000人というのは決して難しい数ではないと思います。将来的にはそれを3000、4000、5000と着実に増やしていきたいですね。

---:オートモーティブワールドは、技術展示だけではなく基調講演やセミナーも見どころ、聞きどころのひとつと位置付けていますね。

前薗:カーエレクトロニクス技術展が第5回目となるので基調講演を2回行います。いずれも初日で、午前の部(1月16日10:30〜12:30)は本田技術研究所の三部敏宏常務執行役員と、現代自動車のキー・サン・リー上席副社長に次世代自動車技術についてお話頂きます。午後の部(同16:30〜18:30)は自動車部品メーカーの次世代自動車戦略をテーマに、ロバート・ボシュのディルク・ホーアイゼル専務、デンソーの伊奈博之常務役員、コンチネンタルのクリスチャン・センジャー上席副社長にご登壇頂きます。

前回の基調講演ではトヨタ自動車、フォルクスワーゲン、フォードモーターの役員、幹部の方にご登壇頂き、約1600人が聴講しました。今回は、いずれも同じくらいの聴講者数になるとみています。またクルマのITソリューション展に関連する3本の特別講演で500名ずつくらいの参加を見込んでいます。前回は基調講演、セミナーの聴講者数は3235名だったのですが、今回は基調講演がひとつ増えているのと、3本の特別講演の上乗せで合わせて6000名に近い数字になると思います。

---:専門セミナーでは新しいテーマはありますか。

前薗:まずはワイヤレス給電の技術ですね。このセッション(1月17日13:30〜16:00)では、三菱自動車、ボルボテクノロジージャパン、クアルコムヨーロッパという、いずれも異なる給電方式を扱ってる3社の担当者にご講演頂きます。どこが今後スタンダードになっていくのか、標準化の行方を聞ける内容になっています。

車載Ethernetも新しいテーマ(1月17日9:30〜12:00)ですね。やりとりするデータの量が大容量になって今までの規格では足りないということで、様々な規格が提唱されてきました。いよいよ本命になるのではないかとみられているのが最後発の車載Ethernetということで、現在の状況はいかにということが聞けます。

このほか前回までハイブリッドとしてやっていたものをプラグインハイブリッドにリニューアルしたセッション(1月16日13:30〜16:00)。また同様にテレマティックスというテーマからコネクティッドビークルということでクルマのITソリューション展と符合するような形のセッション(1月16日13:30〜16:00)もあります。

---:基調講演、専門セミナーを聴講するにはどうすればいいのでしょうか。

前薗:基調講演、専門セミナーは有料ですが、3本の特別講演は無料です。いずれも事前登録が必要で、基調講演、専門セミナーの場合、1月11日までに申込みいただければ1本当たり2万4000円、それ以降の申し込みですと通常料金の同2万7000円になります。

---:オートモーティブワールドは技術展示や基調講演、セミナーに加えて、商談の場であることも特徴のひとつですね。

前薗:前回の出展社、来場者双方にどのような成果があったかをヒアリングをしたところ、およそ272億円の取引が会期後6か月以内にされたと推計しています。本当に展示するだけではなくて、その場で商談して頂くというのが、他の技術展にはない魅力ですね。

特に我々は海外の有力メーカーの技術者を特別招待という形で各セミナーを無料にするほかホテル代を提供しています。前回は自動車メーカーを始めセットメーカー、照明メーカーなどから合わせて140名が参加しました。事前にコンタクトしたい展示社をヒアリングして、その会社へのアポイントを間に入って設定をするサービスもしています。実際に取引が成立したケースもあります。

海外のメーカーも自分達のところに情報が入ってこないような日本の中小企業の技術に注目されていて、それをみたいということでご参加頂いてます。今回は200名以上の特別招待を予定しています。今、アポイントのマッチングをしていますが、前回以上の成果が期待できそうです。

オートモーティブワールド13 前薗雄飛 事務局長《撮影 太宰吉崇》 オートモーティブワールド13 前薗雄飛 事務局長《撮影 太宰吉崇》