JVCケンウッドは、東京特殊電線のカーエレクトロニクス関係やEMSなどの情報機器事業、医用画像表示機器事業とこれら両事業に含まれる東京特殊電線の連結子会社の東特長岡の全株式を買収することで合意した。

東京特殊電線は現在、医用画像表示用高精細ディスプレイをメインに、子会社である東特長岡と一体となって高性能、高付加価値の製品を供給しており、世界各地で高い市場シェアを持つ。東京特殊電線のディスプレイは、独自の開発・設計技術を活かした高精細な画面に優位性を持っており、民生用から産業用まで幅広い分野向けに事業を展開している。

また、東特長岡では、ディスプレイ製造で培った基板設計・加工技術を応用し自動車用基板加工などのEMS事業も展開している。

JVCケンウッドは、2008年10月発足して以降、構造改革を進め、前期には当期純利益を黒字化、今年6月に配当を再開するなど、順調に業績を回復させてきた。現在、2011年1月に調達した資金を活用し、M&Aや戦略的提携を含むパートナーシップ戦略を推進するなど、「利益ある成長」に向けた成長戦略を加速している。

新中期経営計画では、持続的に強みを発揮できるB to B(カーエレクトロニクス事業OEMと業務用システム事業)を成長ドライバーの一つとして、B to B売上構成比を2016年3月期には50%へ拡大を目指している。

今回、医用画像表示分野で業界トップクラスの「TOTOKU」ブランドを持つ東京特殊電線の事業買収することで、JVCケンウッドのコア技術であり、業務用のモニター、ビデオカメラ、プロジェクターなどに展開している超高精細映像技術との融合や、販売ネットワークの共有によるシナジー創出を推進する。今後の成長が見込める医用分野、放送事業者、通信事業者向け機器などを手がける業務用システム事業の発展を目指す。

また、事業のEMSとして手がけている車載用電子機器・部品については、パワーウィンドウ関連などJVCケンウッドにとって新しい事業領域となり、JVCケンウッド最大のセグメントであるカーエレクトロニクス事業のOEM分野の拡大にも寄与すると判断した。

事業や株式の買収価格などは今後、両社で協議する。