VW、WRC参戦車両をモナコでワールドプレミア

フォルクスワーゲンは12月8日、モナコ公国で、FIA世界ラリー選手権(WRC)への参戦車両である『ポロ R WRC 2013』のワールドプレミアと、参戦体制発表会を開催した。

ポロ R WRC 2013は、市販車をベースに4WDシステムを組み込み、フロントには直列4気筒、1.6リットルの直噴ターボエンジンを搭載する。直径33mmの吸気リストリクターを装着することで、マシン間における性能差を少なくする。最高出力は315hp/6250rpm、最大トルクが425Nm/5000rpm。ECUはボッシュ製を採用した。0-100km/h加速は3.9秒で、最高速度は200km/h(ギヤレシオによる)。

ボディは1820mmの規定ギリギリまで拡幅しており、タイヤを収めるために大型のフェンダーを装着した。サスペンションストロークを確保し、様々な路面でのグリップ力と走破性を高めている。空力付加物も装着可能で、リヤには大型のウイングを装備しており、高速走行時の操縦安定性の向上を図った。サイドウインドなど一部の部品では樹脂素材への置換も可能となっており、車両を軽量化している。

内装はすべて取り払われ、走るために必要な機能のみを残した。メーター類はすべてモニター表示とされ、ステアリング上に様々なスイッチを移植。規定により6速シーケンシャルトランスミッションはマニュアルでの操作となっているため、ドライバーはフロアから伸びたシフトレバーを前後に操作し変速する。ラリーではハンドブレーキを方向転換のために使用するケースが多いため、手に取りやすい位置に延長した。

同社のWRC参戦初年度となる2013年は、セバスチャン・オジエ(フランス)と、ヤリ-マティ・ラトバラ(フィンランド)がシリーズ全13戦にフル出場する。また、若手のアンドレアス・ミケルセン(ノルウェー)も3台目のポロ R WRC 2013にスポット参戦する。

ポロ R WRC 2013は約2年間をかけて開発、近くWRCの出場に必要なホモロゲーションを取得する予定。マシンの開発は「ダカール・ラリー」で3年連続優勝したVWモータースポーツのエンジニアが中心となって手掛け、元F1テクニカルディレクターのウィリー・ランプ氏が指導した。

同社は、2013年のWRC開幕戦ラリー・モンテカルロに向けて、今後開発作業とテストを行う。

VWブランドの研究開発を担当するウルリヒ・ハッケンベルク取締役は「VWにとってWRC参戦は、自分たちの製品と技術を世界中の方々に広く知ってもらう最高の機会となる。ラリーカーのエンジンは、排気量1.6リッターの直噴ターボで、小さなエンジンから大きなパワーを引き出す技術は、VWがTSIエンジンなど、市販エンジンで実践しているものであり、環境性能に優れたエンジンを、市販車ベースの車体に搭載し、世界中の国々、路面で走行するWRCはVWにとって理想に極めて近いモータースポーツだ」と述べた。

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