ホンダ・N-ONE《撮影 太宰吉崇》

「軽ではなくスモールカーを作りたかった」(デザイン開発室 1スタジオ・石川孝夫さん)という『N-ONE』。設計要件からドアガラスがカーブさせられない等、軽のキツい制約の中、最大限にハツラツとしたスタイルに仕上げられたと思う。

とくに並べるとポール・スミスの色使いのようなカラフルなボディ色は全11色と豊富で楽しげ。2トーンもあり選び甲斐がある。赤/黒の人気が高いという。 

室内もインパネがガンダムチックでないのがいい。小柄なドライバーのドラポジで後席に座ると、膝前に初代iPadの縦が楽々楽入る余裕があるほど。シートの出来は前後ともまずまず、ベンチ式の前席のホールド性にも不満は感じない。ワンアクションで畳められる後席は、段差や傾斜のない、文字通りフルフラット状態が作り出せる。床面の高さは大人の膝程度で、低く重い荷物の積む込みもやりやすそうだ。

動力性能は静かに走らせるならNAでも十分。しかしターボなら、ここというところで意思どおりの加速が効き、ストレスなく走らせられる。ステアリングは適度な重さあり、乗り心地はNA、ターボともに、想像するよりゴツつかずスムースな印象。

年齢を問わず乗降が楽な高さにセットされたシートもいい。運転席からフェンダー(左右の盛り上がり)が視認できることでも、N-ONEの親切設計ぶりが感じられる。

『N360』のフロントグリルを模したデカールなど、MINIやフィアット『500』にも負けない豊富な純正オプション、用品も見逃せない。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

ホンダ・N-ONE《撮影 太宰吉崇》 ホンダ・N-ONE《撮影 太宰吉崇》 ホンダ N-ONE《撮影 太宰吉崇》 ホンダ N-ONE《撮影 太宰吉崇》 ホンダ N-ONE《撮影 太宰吉崇》