ジープ・リバティ(日本名:チェロキー) (参考画像)

11月6日に向けて、両候補者の遊説が熱を帯びてきた米国大統領選挙。共和党のミット・ロムニー候補の自動車に関しての発言が、波紋を広げている。

これは10月25日、オハイオ州のGMの工場を訪れたロムニー候補が演説で述べたもの。ロムニー候補は、「クライスラーグループは、ジープブランドの生産を全て、中国へ移管することを検討している。私は米国の雇用を確保するため、戦うつもりだ」と宣言したのだ。

10月30日、クライスラーグループはロムニー候補の発言を受けて、声明を発表。同社のセルジオ・マルキオンネCEOは、「ジープの生産を米国から中国へ移管するつもりはない」と、真っ向から否定している。

実は、ロムニー候補が属する共和党とクライスラーグループの間では、以前にも対立が起きていた。2012年2月、米国で最大の視聴率を誇る「スーパーボウル」のテレビ中継において、クライスラーグループは俳優のクリント・イーストウッド氏を起用した企業イメージCMを放映。失業率の高さなど、米国デトロイトの苦悩を語った上で、「後半戦に向けて戦おう」と、米国人の愛国心に訴えかける内容だった。

このCMに共和党が、「民主党のオバマ大統領の政策の宣伝ではないか」とクレーム。これに対して、クライスラーグループは、「政治的な意図はない」と反論していた。

今回、マルキオンネCEOはジープの生産を移管する計画がない証として、「我々は次世代ジープの生産準備として、米国オハイオ州トレド工場に投資し、2013年春から『チェロキー』後継車の量産に入る」と、述べている。