トヨタ タンドラ クルーマックス《撮影 ケニー中嶋》

10月12日深夜、トヨタ『タンドラ』がスペースシャトル『エンデバー』を牽引。大観衆が見守る中、LAX空港(ロサンゼルス国際空港)にほど近いフリーウェイ405をまたぐ橋を渡りきり、無事「最後のミッション」を成功させた。

1992年の初飛行から25回の宇宙飛行を行い、昨年退役したスペースシャトル・エンデバー最後のミッションは「ミッション26」と銘打たれた最終輸送計画。フロリダ州のケネディ宇宙センターから空輸されたエンデバーのオービターは、ロサンゼルス国際空港から終の住家となるロサンゼルスダウンタウン近くのカリフォルニア科学センター迄の12マイル(約19キロ)の区間、市街地の公道を陸送された。そしてこの一部をノーマルのピックアップトラック、トヨタ・タンドラが牽引するという空前絶後の計画だ。

当初、タンドラはエンデバーが展示されるカリフォルニア科学センターに到着する最後の400mを牽引する予定だったが、実際の舞台となったのはコース前半の405フリーウェイを超える橋を渡る約250mの区間へと変更された。

これはシャトル運搬用の4台のロボティックドーリー(全輪操舵/駆動の遠隔操作式台車)とシャトルの合計重量が50万ポンド(約227トン)を超える為、橋がこの荷重に耐えられない危険性があることから、タンドラが牽引する際に使用する台車との組み合わせのほうがより軽量だからという判断からだ。

とはいえシャトルと専用台車を合わせると29万2500ポンド(133トン)で、今回使用されたタンドラ・クルーマックスは381馬力を発揮する5.7リットルV8エンジン搭載の4x4モデルで、カタログ上の牽引重量は1万ポンド(約4.5トン)。タンドラは実にカタログ公示重量の約30倍の大物の牽引に挑戦することになった。今回使用されたタンドラはディーラーから購入された市販車で、一切の改造は加えられていない。

運転を担当したトヨタ専属のプロドライバー、マット・マクブライドは、ギアは4WDのロー、トラクションコントロールをオフにした状態でスムーズに発進。コース終盤の緩やかな上り勾配でもスピードを落とすことなく、目標ポイントまで無事にシャトルを牽引することに成功した。当初10分以上掛かると予想されていたがスタートから僅か4分以内に目的地まで到着。ロボティックドーリーの2倍以上の速度だった。助手席にはエンデバーに搭乗経験のある元NASA宇宙飛行士ギャレット・レイズマンが搭乗し、最後のミッションを見届けた。

エンデバーは翌13日夜、無事に科学センターに到着、エンデバーの展示用に新設される別館の「Samuel Oschin航空宇宙センター」で外部燃料タンクとロケットブースターを組み付けられ、今回牽引を果たしたタンドラと共に10月30日から一般公開される。

スペースシャトル エンデバー 《撮影 ケニー中嶋》 スペースシャトル エンデバー 《撮影 ケニー中嶋》 タンドラ《撮影 ケニー中嶋》 タンドラ《撮影 ケニー中嶋》 スペースシャトル エンデバー 《撮影 ケニー中嶋》 スペースシャトル エンデバー 《撮影 ケニー中嶋》 スペースシャトル エンデバー を牽引するトヨタ タンドラ《撮影 ケニー中嶋》 スペースシャトル エンデバー を牽引するトヨタ タンドラ《撮影 ケニー中嶋》