中嶋一貴(トヨタ)《撮影 重信直希》

ラスト・スティントはスリリングな接戦となった。ゴールまで燃料のもたないトヨタは残り19分で最後のピットストップに滑り込む。

もちろんタイヤは換えず、ドライバーも連続3スティント目となる中嶋一貴のままだ。フィニッシュまでもつギリギリの燃料だけを放り込んだTS030ハイブリッドはわずか43秒でトップのままコースに復帰した。

プッシュを続けるアウディ1号車のロッテラ―は残り15分時点で6秒9差にまで迫っていた。しかし、中嶋は魅せた。前日の記者会見で宣言した通りの「最後まで全開」を貫いた。

残り10分で8秒4差。残り5分で10秒9差と、みるみるアウディ1号車との差を広げる。そして13秒2差でファイナルラップを迎えた。

夕闇の迫る中、トヨタTS030ハイブリッドは233周を走り切り、2位アウディ1号車に11秒223のギャップを築いてチェッカーを受けた。中嶋は3時間近いロングドライブだったが、最後まで集中を切らすことなくゴールラインを駆け抜けた。

3位のアウディ2号車までが同一ラップでゴールした。オレカ・ニッサンの中野信次はLMP2クラスでクラス優勝に輝いた。

トヨタ TS030ハイブリッド《撮影 益田和久》 最後のピットから出るトヨタ TS030ハイブリッド。ドライバーは中嶋一貴 アウディ R18 e-tronクワトロ《撮影 益田和久》 トヨタTS030ハイブリッド