富士キメラ総研は、世界の自動車用主要部品49品目の市場調査を実施し、2020年の世界市場を予測した。

それによると自動車主要部品49品目の市場規模は2020年に58兆2997億円となり、2011年比43.1%の伸びを予測する。

2020年の世界の自動車生産は、新興国の底堅い需要や、北米の景況回復にも支えられ、2011年比1.4倍の1億1600万台に達すると予測。自動車部品市場も併走して大きく拡大を続ける見込み。

主に新興国向け低価格車への搭載を考慮し、各部品とも自動車メーカーから強いコスト低減の要望が出ている。自動車部品メーカーも生産拠点の再編、構成部材の現地調達や共同購買に向けた取り組みを強化して為替変動、関税、人件費の高騰などのリスクを回避し、単価低減に注力している。

一方で、吸・排気や駆動・足回り、電装品などの部品は高単価、高機能な製品の開発と普及にも注力しており、2020年の市場予測は金額ベースで2011年比44%〜50%増加するとみている。

特にハイブリッドカー、電気自動車向けのリチウムイオンバッテリー、高圧ハーネスなど次世代自動車部品の伸長が全体を後押しする。2020年の次世代自動車部品市場は、2011年比で7.4倍と大幅に拡大すると予測する。

2020年の日本の自動車部品市場予測は、2011年比10.6%増の6兆7154億円を予想する。2013年以降、国内需要は弱含みと予測される一方で、北米や新興国の需要が伸びることから、今後各メーカーとも海外生産へ移行を加速する。自動車メーカー、サプライヤが生産拠点を海外移転するのに伴って、国内は空洞化が問題となる。エンジンルームや駆動・足回り、電装部品、次世代部品など、日本のサプライヤが技術的に優位で、高付加価値な部品を国内で生産することで空洞化には歯止めがかかると見る。

特に、次世代部品の要となるモータ(駆動・発電)、リチウムイオンバッテリーは国内製品を主体に部品市場を牽引していくと予測する。

注目される部品では、モータ(駆動・発電)の2020年の世界市場は2011年比約7倍の6927億円を予想する。今後、ハイブリッドカー、電気自動車の生産拡大で伸長していく。ストロング・ハイブリッドカー、プラグイン・ハイブリッドカーは、トヨタ自動車を中心に2モータ式採用が続くと見られる。

1モータ式はマイルド・ハイブリッドカーと小型車が中心となる電気自動車への採用が中心となる見込み。日系自動車メーカーはモータの内製比率が高く、自社の製造拠点でモータも製造する。独立系部品メーカーは、自国内で製造し、海外自動車メーカー拠点へ供給しているが、ハイブリッドカー、電気自動車の生産拡大により、海外生産拠点の稼働開始に向けて動いている。アイシン・エィ・ダブリュがモータ製造からシステム組み上げまで行うケースもあり、トヨタ自動車グループ内でのアウトソーシングを進めると推定している。

また、アイドリングストップシステムは2012年の世界市場が、2011年の約8倍となる6287億円を予想する。2012年以降、新興国、欧州市場での需要増加を背景に、市場が拡大していくと予測する。

車載モジュールカメラは、2020年の世界市場が2011年の約3倍となる1356億円を予想する。視野確保用では車両の後退時に、後方の状況を映し出すバックモニタ機能が最も需要の高い機能であり、今後も同機能での需要が継続していく見通し。

後方部の人物、障害物検知、側方死角検知などの機能複合化が、高級車で差別化する機能として普及が見込まれる。また、一部高級車種ではサイドミラーを外し、カメラ映像で代替することが検討され始めている。コスト面と画像処理能力などの課題があり、実用化は2015年以降になる見込み。フロントモノクロカメラは、歩行者検知、標識検知などの機能の統合化が進むと見られる。競合するミリ波レーダー、ソナーの機能を統合し、低コストで簡略化された運転支援システムとして、ミドルクラスの車種を中心に、普及を見込む。