トヨタ・全個体電池概要《撮影 池原照雄》

トヨタ自動車は9月21日に東京で開いた環境技術の発表会で、かねて開発を進めている「全固体電池」方式のリチウムイオンバッテリーで、出力密度を同社の従来比で5倍に高めることに成功したと公表した。

全固体電池は、リチウムイオン電池の電解液を「固体電解質」に置き換えたもので、よりコンパクトで安定した電池にすることが可能とされている。今回は、性能が世界最高レベルの固体電解質を開発したもので、イオンをより流れやすくすることで、単位容積当たりの出力を示す出力密度を5倍にすることができた。

会見した内山田竹志副会長によると、この出力密度は「プラグインハイブリッド車や電気自動車で使えるレベルのもの」という。ただし、新開発の固体電解質には、高価なゲルマニウムが材料に含まれている。このため、電池材料技術部の川本浩二主幹は「まだ研究段階。実用化にはゲルマニウムに代わる材料を使わねばならない」と指摘している。

発表会場では1枚で28ボルトの出力をもつセルが展示された。またこのセル18枚を並列につないで搭載した電動の2輪スケーターも用意され、デモ走行が行われた。

トヨタ・全個体電池概要《撮影 瓜生洋明》 トヨタ・出力密度を5倍に高めた全固体電池のセル《撮影 池原照雄》 トヨタ・電動2輪スケーター《撮影 池原照雄》