東京商工リサーチは、銀行・信金などを対象に、2012年3月期の「高額報酬」を調査し、結果を発表した。

今年3月、銀行法施行規則等の一部を改正する内閣府令が改正され、金融機関は役員と高額報酬を得た従業員の人数、報酬総額を2012年3月期から開示することが義務付けられた。

今回初めて開示されたのは、銀行と証券で一部重複があるものの、単純合算では役員4339人で報酬総額は842億2700万円となった。従業員は659人で575億6000万円だった。

高額報酬を開示した銀行と証券で、従業員の平均報酬額が役員の約2倍あり、証券では従業員の平均報酬額が1億円を超えるなど、金融機関の規模と業態でかなりバラツキの大きいことがわかった。

内訳は、銀行133行が役員1633人で報酬総額が398億5400万円。従業員が170人で報酬総額が101億1400万円となった。平均報酬額は役員が2400万円に対して、従業員が5900万円と、役員の2.4倍となった。

銀行は多くの銀行で高額報酬額の基準額を対象役員の報酬額以上に設定しているため。

役員の開示人数は、トップが池田泉州銀行の25人。次いで、三菱東京UFJ銀行、愛媛銀行、ゆうちょ銀行の3行が24人で同数。

従業員の開示人数は、三菱東京UFJ銀行が55人と、他行に圧倒的な差をつけてトップ。次いで、みずほコーポレート銀行の34人、あおぞら銀行の22人と、大手行が上位を占めた。みずほコーポレート銀行は開示された従業員34人全員が海外。

報酬総額の平均は、大手行が役員4500万円、従業員が6100万円。地方銀行は役員が2400万円、従業員はなし。第二地銀は役員が1900万円、従業員が1100万円。信託銀行などその他は、役員3000万円、従業員5800万円だった。大手行とその他銀行で、従業員の平均報酬額が役員を上回った。

個別平均報酬額は、役員の最高は三菱東京UFJ銀行の7500万円で、次いで、三井住友銀行の6500万円、シティバンクの6000万円と続く。従業員の最高は三井住友銀行の9200万円で、役員最高額を上回った。次いでシティバンクの7250万円、みずほコーポレート銀行の7203万円、三菱東京UFJ銀行の6300万円と続く。

信用金庫266金庫では、役員(理事・監事)が2618人で報酬総額が395億4200万円、職員21人の報酬総額が9200万円だった。信用金庫の報酬総額開示は、努力義務のため一部信用金庫が開示を見送った。今回、271信用金庫のうち、266信用金庫が集計対象となった。

証券会社は、役員88人の報酬総額が48億3100万円で、従業員468人の報酬総額が473億5400万円だった。

報酬総額の平均は、野村ホールディングスが役員5200万円、従業員1億2800万円、大和証券グループ本社が役員5400万円、従業員1億2800万円と、従業員の平均報酬はいずれも役員の2倍以上だった。