ホンダがダカールラリーに、『CRF450X』をベースにしたプロトタイプマシンで参戦

ホンダの二輪R&Dセンター兼ホンダレーシング社長の鈴木哲夫氏は、来年1月開催のダカールラリーについて「参加するだけでは意味がないので、勝つつもりでいく。そうでないと2位にもなれないと思う」と話した。

マシンについては10月にドイツ・ケルンで発表する予定だが、それもまだ開発途上のもので、その次のバーションをモロッコで行われるラリーに参加させるという。そこでテストをし、さらに磨きをかけ本番に望む。マシンはすでに5回も大幅な変更を行っているそうだ。

準備は順調に進んでいるようで、7月にはアルゼンチンで行われた前哨戦といわれているレースをスタッフ一同で見に行った。そのとき、優勝候補のKTMチームを訪れ、「どうぞ見て欲しいということだったので、すべてを見てきました」と鈴木氏。

そこにはかなりのノウハウがあり、感心させられることが多かった。例えば、補修については、ボルトを2つ外すだけで部品が交換できるようになっていた。それから、コーナーを曲がるときに、車体を寝かせずに直角に曲がっていく。直線のスピードで勝負しているのだ。「遅い選手ほど、コーナーで車体をスライドさせて走っていた。とにかく彼らはリスクを冒さない走りをしていた。それが一番大事なことだと学んだ」と鈴木氏は振り返る。

また、ライダーのスキルによってもかなり影響があり、帰巣本能みたいなものが非常に重要とのことだ。「砂漠をずっと走って行って、丘の先が断崖絶壁なのか、それとも緩やかなスロープなのか、彼らは風の流れや砂の動き方で本能的に察知していた」と鈴木氏。

そのようなライダーはKTMチームに多く、ホンダが非常に優れたマシンをつくっても、初年度に優勝を勝ち取るのはかなり難しそうだ。

ホンダ伊東孝紳社長会見≪撮影 小松哲也≫ 鈴木哲夫・ホンダ二輪R&Dセンター兼ホンダレーシング社長