しずくが捉えた北極域の2012年8月24日の海氷密接度分布(赤い線が観測史上最小だった2007年)(C)JAXA

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は20日、観測衛星「しずく」による北極海海氷の観測データを解析した結果、北極海の海氷面積が観測史上最小記録を更新したと発表した。

しずくが観測した北極海の海氷データを解析した結果、2012年の海氷面積は、8月24日に421万平方キロメートルに縮小し、それまでの観測史上最小記録を更新。海氷面積はその後も減少を続け、9月16日に349万平方キロメートルを記録した。

北極域は、すでに気温低下が始まっており、結氷に伴い海氷面積も増加へと転じていることから、9月16日の面積値がこのまま今年の最小値(観測史上最小記録)になるとみられる。

2012年の北極海氷は、観測史上初めて400万平方キロメートルを下回り、これまでで最小だった2007年9月の425万平方キロメートルから日本列島2つ分小さくなる計算。また、1980年代の平均的な面積と比べ、半分以下の小ささにまで縮小したという。

JAXAでは、北極海の海氷縮小の背景には、1980年代以降増加傾向にある北半球の気温上昇に伴い、海氷厚が徐々に薄くなり、大気場(気温や風)や海水温の影響を受けやすい状態に海氷が変化してきていることがあるとしている。

特に今年は、春の段階で北極海のほぼ半分の海域が薄い一年氷(前年の夏以降に生成した氷)で広く覆われていたこと、また、夏期には大型の低気圧が北極海上空に発生し海氷域を襲っている様子が衛星画像でも捉えられており、海氷の融解縮小を促進する効果があったものと推定している。

海氷は一年を通じて大きさが変化するが、8月24日に421万平方キロメートルに縮小した(C)JAXA 9月16日には349万平方キロメートルを記録(C)JAXA