東京商工リサーチは、2012年1〜8月のガソリンスタンド(サービスステーション)の倒産動向を発表した。

それによると、原油価格の乱高下や低燃費車普及による需要減など、厳しい経営環境を反映して、1〜8月の倒産件数は前年同期比11.7%増の38件となった。

負債総額は123億9500万円、同87.7%増と大幅に増加した。平均負債額も同68.0%増の3億2600万円だった。

原因別では、販売不振が同8.6%増の25件で、構成比は65.7%と最も多かった。次に他社倒産の余波が5件、既往のシワ寄せが3件の順だった。

形態別では、破産が31件で全体の8割。銀行取引停止処分が5件、民事再生法1件、特別清算1件となった。事業の解体・消滅である破産が全体の8割を占めたことは、倒産したガソリンスタンドでは、経営破たんと同時に施設を閉鎖するケースが多く、一旦業績不振に陥ると経営再建を図ることが難しい現状を浮き彫りにしたかっこう。

年商別では、1億円以上5億円未満が19件で最も多かった。1億円未満は15件だったのに対して、10億円以上は2件にとどまった。

ガソリンの販売量が低迷する中、2011年2月の消防法改正に伴って、ガソリンスタンドの地下貯蔵タンクの油漏れ規制が大幅に強化された。40年以上前に埋められた貯蔵用タンクは、2013年2月までに油漏れを防ぐため内面の樹脂コーティングや、油漏れ感知の高精度油面計の設置、地下に電極を埋め込み電流を流すことで腐食を防止する改修が義務付けられた。

ガソリンスタンドでは、レギュラー、ハイオク、軽油など複数のタンクがあり、すべてを適合するには、国からの補助はあるものの、零細業者にとっては負担が大きい。業績低迷が続く中で、改修期限までに早急な対応を迫られており、今後、倒産や自主廃業に追い込まれるガソリンスタンドが増えることが懸念される。