トヨタ プリウスPHV《撮影 太宰吉崇》

バッテリーをスッカラカンにして帰宅した私は、ここで大きな問題に直面したのだった。我が家の駐車場は共同駐車場なので充電施設がない。つまり、「夜の間に充電できる!」という『プリウスPHV』の得意技が効かないのだ。

そこで、まずナビでトヨタディーラーの充電施設を検索。すると「半径3km以内に充電できる施設はありません」というつれない答え。

まあ、空いていたとしても20時をまわっているのでディーラーの充電施設を使うことは出来ない。そこで私はある行動に出た。充電をしにドライブに出かけたのだ。

ある程度のスピード(60km/hくらいで十分)からブレーキを軽く効かせながら停止するのが、試した限りもっとも充電の効率が良かった。モニター上に表示されるエンジンがバッテリーに充電している状態になるが、期待したほど走行可能距離は伸びない。燃費を犠牲にしない配慮なのだろうが、高速道路を50km走っても走行可能距離は2kmほどしか増えなかった。そもそもバッテリーを空にしてしまうと、充電量を確認しようにもEVモードにならない。

結局、大変な苦労の末(夜中に3時間以上じたばたした)、EVモードとHVモードを切り替えながら加減速を繰り返す独自の走行モードを“開発”。なんとかEV走行可能距離を10kmまで伸ばしたが、それ以上頑張る気力がなくなり帰宅。翌日充電可能なディーラーを探すことにしたのだった。

遠出も厭わないつもりで充電の旅に出かけたのだが、なんのことはない近所のトヨペット店に新設された充電施設があり、そこを使わせてもらうことができたのだった。待っている間、アイスコーヒーをいただき、かつ応対も恐縮するほど親切にしていただいた(この優しさだけでトヨタが好きになりそうだ)。

かくして我が(私のじゃありませんが)PHVは満充電。もしPHVを購入したとしても充電可能な施設を一か所確保できたのだった。

さて、無事充電も行うことができたわけだが、そこで思うのは、「やっぱり走っているときに充電は出来た方がうれしい」ということだ。もちろんEV・HVの切り替えモード同様、充電可能な走行モードがあればいい。EVモードを有効に使うためには、走行中の充電が有効だと思うのだ。

また、先の震災のような状況に陥ったとき、自ら比較的容易に充電できれば、そこで電気を作り使うことができる。そのためには100Vのコンセントや大容量の電気を取り出せる電源供給装置も装備してほしいところ。

数日間試乗した印象をまとめると、あえてPHVというからには、走行中の充電、バッテリー容量UP、エマージェンシー電源としての役割など、もう一歩踏み込んでクルマが作られると、自宅駐車場に充電施設がなくても購入する意味や魅力が増すのではないかと思う。現在はある限定した環境の人に向けたクルマというという印象はぬぐえない。

トヨタ プリウスPHV《撮影 太宰吉崇》 トヨタ プリウスPHV《撮影 太宰吉崇》 トヨタ プリウスPHV《撮影 太宰吉崇》 トヨタ プリウスPHV《撮影 太宰吉崇》 トヨタ プリウスPHV《撮影 太宰吉崇》