【カロッツェリア サイバーナビ VH99HUD インプレ後編】通信、AR、HUD…カーナビの未来を見据えた最先端モデル

フロントウィンドウ越しの風景に重ねてルートガイドを映し出す。新型サイバーナビはそんなAR技術をフルに活用した画期的な機能をいち早く実現して登場した。その機能はまさに常に時代の最先端を行くことを命題としてきた『サイバーナビ』らしいもの。その進化ぶりを検証してみた。後編は試乗での使い勝手を検証する。


◆視線上に浮かび上がるスポットアイコン

では実際に装着車両を運転してみよう。走行中、ガソリンスタンドやコンビニ、ファミレスなどがあると、その位置に看板も文字通り「浮かび上がる」ように映し出す。市街地ではこの表示がやや賑やかになるが、見落としはかなり少なくなることは確かだ。その他、赤信号の検知をアイコンで表示する一方、青信号への変化をガイドし、前方車両の発進や自車発進すると自動的にHUDドライバーモードに切り換えたりもする。

高速道路ではハイウェイモードの表示も行い、道路種別に色分けした自車位置周辺の地図を表示するマップモードも選べる。マップモードでは、表示パネルのサイズがあまり大きくないため、通常のディスプレーに比べて上下幅は狭いが、運転中に確認するレベルなら十分だろう。詳細情報を確認したいときは停車して本体に表示される上方を見ればいいのだから。

この機能で留意すべきは取り付ける車種によって、ドライバーと表示位置関係が大きく変わってしまうことだ。最近のクルマはフロントウィンドウが大きく寝ている場合があり、そうなるとHUDユニットの取り付け位置はドライバーに近づき、必然的に情報を投影する位置もドライバーに近づく。とくに高齢者になると視点切り替えが辛くなりがちで、その場合は視点切り替えで疲れを感じてしまうこともありそうだ。

とはいえ、コンソールにあるカーナビ本体で上方を見るよりははるかに大きく鮮明に情報が表示できるメリットは大きい。ステアリングリモコンを使って表示モードや地図のスケールを切り換えられるし、使い勝手も含め操作系はよく考えられている。世界初の機能となった『AR HUD』であるが、その革新的な機能は実用面でも高く評価されるべきものと思う。


◆ナビゲーションの基本性能も大幅アップ

ところで見落とされがちだが、新型サイバーナビはカーナビ本体の機能アップも図られている。まず起動時間が大幅に速くなり、目的地の検索やルート探索に要する時間も大幅に短くなった。これまでサイバーナビはこれらの時間はお世辞にも速いとは言えなかったが、これでようやく“並み”に近づき、その意味での使い勝手は着実に向上したと言っていいだろう。

サイバーナビ自慢の「ARスカウターモード」もさらに進化している。速度標識を検知すると、その標識の画像をカーナビ上に表示すると共に効果音で通知。それ以降はそのエリア付近に近づくと再び交換音で知らせてくれる。とくに制限速度を認識してくれるわけではないが、“注意喚起”という意味での効果はあるだろう。

付属カメラのアルゴリズムを変更することで、「ターゲットスコープ」の捕捉距離は一段と伸びた。車間距離の認識力も高まり、インジケータの表示色を変更して視認性もアップしている。また、レーン移動検知表示は高速道路走行時にフラつき走行を警告する機能も追加された。


◆最先端を体験したいという人に迷わず勧められる

便利さを実感するのはやはり標準搭載される通信モジュールを利用だ。これまでも約70万kmの全道路を対象としたスマートループを使った渋滞考慮ルート探索をはじめ、駐車場の満空情報、ガススタ価格情報など、通信を使うメリットが実感できたが、新型サイバーナビでは新たに「パーキングウォッチャー」機能を新搭載。「駐車場満空情報」を使って駐車場を選ぶと、同梱の通信モジュールがその状況をチェックし続け、満空状況を5分ごとに自動更新。これは結構便利である。

しかもこれらの機能に使う通信モジュールは3年間にわたって通信費が無料だ。昨年モデルでも対応済みだったが、スマートループは使うごとにそのメリットが発揮される機能であり、これが無料で使えるメリットは計り知れない。こうした対応は市販ナビでは唯一にものであり、サイバーナビならではの本質は、むしろここにあると言っていだろう。

カーナビの未来を見据え、『AR HUD』という新たな機能を引っ提げて登場した新型サイバーナビ。使いこなすほどにその能力の高さが実感できるのはさすが!と言う他はない。測位精度の高さは既に折り紙付きで、安心してルートガイドが受けられる。カーナビの最先端を体験したいという人に迷わず勧められる一台である。

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