リチウムイオンバッテリー

9月に発売する新型『ワゴンR』に採用する低燃費技術の柱となるのが、スズキ独自の減速エネルギー回生機構である「エネチャージ」だ。通常の鉛電池に加え、コンパクトなリチウムイオン電池を助手席の下に配置した。

通常のガソリン車では走行中は常に発電機を回して鉛電池に充電している。回生機構は減速時のエネルギーを電池を増設してより多く蓄え、走行中の発電頻度を減らして燃費の改善につなげる。

スズキが増設分の電池としてリチウムイオン電池を採用したのは、「コンパクトで素早く回生エネルギーを取り込むことができる」(本田治副社長)からだ。ただし、リチウムイオン電池は高価で、出力電圧の制御が必要といった難点もあった。

エネチャージでは、蓄えた電気は動力には使わず、もっぱら直流12Vとして出力し電装品に使う。通常のリチウムイオン電池だと電圧を下げるためのDC-DCコンバーターが必要となるが、採用した電池では出力電圧を12V前後に安定させ、コンバーターを不要とした。

これには「電池の負極材料の選定などによって低電圧化を図った」(野寄高宏4輪電動車設計部長)という。また、リチウムイオン電池の容量は、軽自動車の回生機構としては十分な3.1Ahに抑え、コストの抑制につなげている。

スズキ低燃費化技術発表会≪撮影 小松哲也≫ スズキ低燃費化技術発表会≪撮影 小松哲也≫ スズキ低燃費化技術発表会≪撮影 小松哲也≫ スズキ低燃費化技術発表会≪撮影 小松哲也≫ スズキの本田治副社長と「エネチャージ」模型