ミツビシチームのようす(パイクスピーク12)

山火事の影響で開催が延期となっていた第90回パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムがいよいよアメリカ、コロラド州でスタートした。

8月12日の決勝日に向けて、まずは7日の朝8時30分から本番会場に程近いサーキット(パイクスピーク・インターナショナル・レースウェイ)で車検が行われた。

早朝から様々なマシンが車検会場に集結する中、三菱自動車が久々のワークス体制で送り込んだEVマシンは『i-MiEV Evolution』。ドライバーとチーム監督を兼任するのは、かつてパリダカ二連覇を達成した増岡浩氏だ。

監督として車検に立ち合った増岡氏は「いよいよスタートです。実は、去年も参戦を検討していたので2年ごしの計画が実現した形です。山火事の影響で開催が7月8日から延期になりましたが準備は万端。このサーキットで試走を行い何も問題がないことを確認しました。こうして車検も無事通過し、明日からの練習走行や予選に自信をもってのぞむことができます」とコメントした。

車検をクリアしたi-MiEV Evolutionは、5月の発表会よりもすっきりした外観に変わっていた。リヤの大型GTウイングが取り外され、かわりに小ぶりなウイングが装着された。

その理由についてチームのテクニカルディレクターをつとめる三菱自動車の田中泰男氏は「当初はリヤのダウンフォースを得るため大型ウィングが必要でしたが、チューニングで車の性能が向上するにつれ、状況が変化し、最終的には前後の空力バランスを最適にするため小型のウィングの方が有効であることがわかったからです」とした。

もう1台のワークスマシン、『Mitsubishi i』(北米向け市販車、日本名『i-MiEV』)も無事車検をクリア。足まわりや前後バンパーが変わった程度のごく市販車に近い内容のEVマシンである。ドライバーをつとめるのは、かの有名なロービー・ゴードンを兄に、現役インディカー・ドライバーのライアン・ハンターレイを夫に持つベッキー・ゴードン氏。

ゴードン氏は「市販車と同じ仕様のこのクルマで、電気自動車の性能の高さをアピールしたいと思います」と、抱負を語った。

パイクス・ピークは、インディ500レースに続きアメリカで2番目に古い歴史を持つモータースポーツイベント。ロッキー山脈に属するパイクスピークの頂上に向けて伸びる有料道路でタイムアタックを行うヒルクライムレースだ。スタート地点は標高2862m、フィニッシュは標高4301mと富士山よりも高い場所を目指す。まるで雲に向かって走るように見えることから「レース・トゥ・ザ・クラウド」とも呼ばれている。これまでは大馬力を発生するガソリンエンジン車が主役だったが、今年EVクラスに三菱自動車をはじめとする電気自動車が大挙エントリー。ガソリン車とは違い標高が高くなり空気が薄くなってもパワーダウンしない、EVの総合優勝に向け、各チームが激しく競い合う。

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