猛暑の一戦、ロッテラー(左)を18秒引き離して勝利したオリベイラ。

全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第5戦の決勝は5日、栃木県・ツインリンクもてぎで開催され、猛暑の一戦をジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(インパル・トヨタ)がポール・トゥ・ウインで制した。

路面温度50度オーバーの“熱戦”となったこの日、ポール発進のオリベイラはスタート直後こそ予選2位の同僚・松田次生に先行を許したが、2コーナーですぐに抜き返してトップ奪還。そのまま逃げ切っての快勝で、今季初優勝を果たした。「もっとたくさん、もてぎラウンドがあればいいのにね」と言うくらいに得意とするコースで、いかにも順風満帆な勝利に見えたが、実は暑さのせいで右足に「レース後半はかなりの痛みをおぼえていた。ブレーキを強く踏めないくらいだった」という厳しい状況を克服しての今季初勝利であった。

ポール・トゥ・ウインで11点を獲得したオリベイラは、ポイント首位の中嶋一貴(トムス・トヨタ/今回4位)に6点差と迫り、タイトル争いにも割り込んできた。残り2戦だが、「最終戦は2レース制で、最大18点獲れるんだよね? (現在の)上位4人の争いになると思うよ」と手応えを語っている。2年ぶりの王座奪還が視界に入ってきたようだ。

終盤まで2位を走っていた松田は、ギヤにトラブルが発生して無念のスローダウン、最終的に7位でゴール。アンドレ・ロッテラー(トムス)が2位に入り、序盤の競り合いのなかでフロントウイングを傷めた塚越広大(ダンディライアン・ホンダ)が3位。ロッテラーは一貴と1点差、塚越は5点差へと、それぞれポイント差を詰めている。オリベイラの言うように、この4人の争いとなるだろう。

ホンダ勢では孤軍奮闘のかたちの塚越は、「ここ2戦、富士ともてぎは苦しかったが、残り2戦のSUGOと鈴鹿はいけると思います」と、逆転王座に照準を向ける。彼の走りが終盤のタイトル争いのカギを握ることになりそうだ。連覇を目指すロッテラー、王座奪還を期すオリベイラ、初王座を狙う一貴と塚越。おもしろくなってきた。

今回の5位は伊沢拓也(ダンディライアン)で、6位はロイック・デュバル(キグナススノコ・トヨタ)。8位の平手晃平(セルモインギング・トヨタ)までが入賞、ポイントを獲得した。

次戦第6戦は9月22〜23日に、宮城県のスポーツランドSUGOで開催される。タイトル争いの動きはもちろんだが、このレースでFニッポン初参戦を果たす現役インディ戦士・佐藤琢磨の戦いぶりも注目を集める一戦となるだろう。

グリッド中央を走り、ポールポジションへと向かうオリベイラ。 スターティンググリッドに向かう準備を進めているロッテラー陣営。 今季初勝利にインパルの星野一義監督(左端)も笑顔がこぼれる。隣から右へ、2位ロッテラー、優勝オリベイラ、3位塚越。 表彰式には多くのファンも参加。 表彰台で健闘を讃え合う上位3人。 レースを終えた直後の上位3台のマシン。 塚越広大は5番グリッド発進から3位表彰台を得た。 中嶋一貴は今回決勝4位に終わるも、ポイント首位をキープ。 予選2位、松田次生のマシン。