中部電力は、浜岡原子力発電所の津波対策の工事完了時期を当初の計画だった今年12月から1年程度延長すると発表した。

浜岡原発は、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて政府の要請を受けて5月に稼働を停止し、津波対策工事を実施してきた。

具体的には、緊急時に原子炉や使用済燃料プールの「冷やす」機能をより確実に確保できるよう、高台に設置するガスタービン発電機(非常用交流電源装置)から電源供給する冷却設備の多重化を図る。冷却設備の運転に必要な電気容量を確保するため、ガスタービン発電機の台数およびケーブル・電源盤を増やすなどというもの。

その後、今年3月に緊急時対策を強化するため、電源設備対策を見直した。この対策の工事発注にあたって現場工事の詳細計画を検討していく中で、工事量の大幅な増加に伴う作業の増加で、1年程度の工期延長が必要になったとしている。

津波対策の「防波壁」(建屋外壁の防水構造扉の信頼性強化)は、当初予定どおりの工程で進捗している。

一方、内閣府の「南海トラフの巨大地震モデル検討会」で、南海トラフ沿いの巨大地震による震度分布や津波高の推計について、8月下旬に追加検討の結果が公表される。

同社は、これら推計に関するデータ提供を受けた上で、内容を確認し、浜岡原発で想定する地震動、津波について検討、同発電所への影響に関する評価を12月を目途に進める。そして評価・検討を踏まえた浜岡原発の地震、津波に対する安全対策について、さらなる見直しや追加対策の必要性を検討する計画で、浜岡原発の再稼働はさらにずれ込む可能性が高い。