トヨタ・カローラフィールダー

先代モデル末期に想定外の人気ぶりだったのがカローラのワゴン版であるフィールダー。

キムタク効果なのか、TVCMに出てきた黒いボディー指名買いの女性ユーザーが多かったとか。

さて、新型フィールダーはセダンのアクシオ同様、ボディー全長のダウンサイズやバックドア樹脂化などによる扱いやすさ&軽量化がもたらす燃費性能の高さが特徴だ。

スタイリングは先代より地味になった印象もあるが、燃費性能はオプションでアイドリングストップを装着した1.5リットルモデルの場合、クラス最上の21.2km/リットルを誇る。

ワゴンならではの荷室の使い勝手はライバルのフィットシャトルほどではないにしても、開口地上高580mm(1.8リットル のローダウンモデル570mm/フィットシャトル540mm)と 、ワゴンの平均値を下回り、重い荷物の出し入れや大型犬などの乗降も楽々。さらに後席のは格納方式は先代のダブルフォールディングから単純な前倒し式となり、最大奥行きは先代比+410mmもの2025mm(フィットシャトル2015mm)に達する。

フロアにわずかな角度が付くようにはなったが、荷物の積載に悪影響を及ぼすほどではなく、ヘッドレストを反転させ枕代わりにした状態のベッド長は170cm(フィットシャトル180cm)と十分 。それ以下の身長の人なら2人で車中泊も可能だ。

フィールダーの走りはとにかく運転のしやすさが際立つ。セダンのアクシオ同様にAピラーが立ち気味で全方向の視界に優れ、インパネの奥行きが例えばミニバンなフィットシャトルにくらべ圧倒的に短いからだ。

新型フィールダーの走りは乗り心地に注目したい。やや硬めのタッチとはいえ重厚なしっかり感があり、段差の乗り越えなどでもショックは比較的少なくそこそこ快適。操縦性は穏やかな安定指向に徹しているため、クルマとドライバーとの一体感は薄いものの、山道などでの安定感は想定外に高い。

ただ、基本設計が古い1.5リットルエンジンは出足のトルクが細く、日常域でゴロゴロしたエンジンフィールを示し、4000回転 越えると途端にうるさくなるのが難点か。

一方、1.8リットルモデルはアイドリング時から豪快な振動、鼓動を伝えてくるスポーティーテイストが持ち味。走りの安定感、スポーツ度は増すものの、カジュアルに乗るには過剰な性能と言えるかもしれない。

ちなみに実燃費はフィットシャトルのガソリン車同等。高速&一般道5:5で条件がよければ18km/リットルはいくエコな燃費性能の持ち主だ。

ペットフレンドリー度はなかなかのものと言っていい。荷室側から乗降させるにしてもフロア高は570〜580mm低く段差なく、フロアも広々。後席片側を前倒しし、後席の飼い主の隣に乗せたりできる。バックドアは樹脂製で、閉めるときの音も穏やか。聴覚のいい犬には好都合だ。

お薦めは1.5Xより静粛性で勝り、ワゴンに不可欠な装備が充実 する1.5G、またはそのエアロツアラーだ。繰り返すが、先代にくらべ素のボディーだとけっこう地味。スタイリッシュに乗るならエアロ付きがいい。5万4600円のアイドリングストップはぜひOP注文したい。+10%の減税で、総支払額で非装着に対して2万200円しか高くならないからだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★
ペットフレンドリー度:★★★★

青山尚暉|モータージャーナリスト/ドックライフプロデューサー
自動車雑誌編集者を経て、フリーのモータージャーナリストに。自動車専門誌をはじめ、一般誌、ウェブサイト等に執筆。ペット(犬)、海外旅行関連の書籍、ウェブサイト、ペットとドライブ関連のテレビ番組、イベントも手がける。

トヨタ・カローラフィールダー トヨタ・カローラフィールダー トヨタ・カローラフィールダー 1.8S AEROTOURER トヨタ カローラフィールダー 1.8S AEROTOURER≪撮影 内田俊一≫ ワンタッチで後席が倒れるようになった。おかげで最大荷室長も拡大。 自転車も入る大容量。